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核抑止とはなにか 兼原元国家安全保障局次長と語る その4 日米の核ミサイルが北京や平壌を攻撃 

Japan In-depth / 2022年5月28日 11時0分

古森:そうです。エンディコット論文を現代に当てはめると、中国と北朝鮮の核を抑止するには、北京・平壌(ピヨンヤン)をターゲットにした核兵器を日本が持つしか生き残る道はない、ということになります。日本がいますぐ独自に核武装することは不可能ですから、アメリカと核を共有して、原子力潜水艦に搭載させることが現実的な抑止力になります。






写真)アメリカ海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦の48番艦、ジェファーソ ンシティ。2021年12月8日。


出典)Photo By: Mass Communication Specialist 1st Class Michael B Zingaro


兼原:そのとおりです。日本はNATO加盟国のように、敵の大軍が地上を攻めてくることは考えられないので、地上の核配備にこだわる必要はありません。重要なのは、アメリカ人を潜水艦に乗せること。核発射の最終決定権はアメリカ大統領がもっているので、大統領に電話をかけるアメリカ人を乗せることはマストです。


 海上自衛隊が原子力潜水艦を保有するのがベストですが、通常型潜水艦でも問題はありません。実際にイスラエルはドルフィン型級潜水艦(ドイツ製の通常潜水艦)に核を搭載させています。搭載させる核の射程距離は、中国と北朝鮮をターゲットにするのであれば3000キロで充分です。


(最終回につづく。その1、その2、その3)


 ☆この記事は月刊雑誌『WILL』2022年6月号掲載の古森義久、兼原信克両氏の対談「核を防ぐのは核だけ」の転載です。


トップ写真)記者会見で辞任を表明する安倍晋三元首相。2020年8月28日。


出典)Photo by Franck Robichon - Pool/Getty Images


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