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小池都知事「新築住宅太陽光発電義務化」は最高の政策! 〜東京都長期ビジョンを読み解く!その100~

Japan In-depth / 2022年5月30日 21時11分

小池都知事「新築住宅太陽光発電義務化」は最高の政策! 〜東京都長期ビジョンを読み解く!その100~





西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)


 





【まとめ】





・東京都は新築住宅に太陽光発電設備の設置を義務付けようとしている。





・同政策は小池知事の公約の一環であり、「グリーン・ニューディール」の 基本と言える。





・不満の声が上がるが、SDGsの観点から見れば、真っ当な政策である。













都内で新築する住宅に太陽光発電設備の設置を義務づける政策が賛否を生んでいる。





第52回東京都環境審議会が太陽光パネル設置の義務化を求める中間答申をまとめた(正式には「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)の改正について(中間のまとめ)」)。いわゆる環境確保条例の改正、その中の新築住宅太陽光発電義務化が注目を集めている。





□ 新築住宅太陽光発電義務化とは





新築住宅太陽光発電義務化の詳細を見ていこう。





・対象:新築一戸建てを含む中小規模の建物





・設置義務:住宅メーカーなど施工者。実績が総延床面積2万m2以上の事業者(50社程度)





・方法:供給棟数に対して設置可能率および1棟あたりの最低基準を乗じることで義務量を算定し、事業者単位で総量として義務量を課す





・規制:取り組みが不十分な事業者には、指導や勧告、事業者名の公表などペナルティーも検討





・コスト:100万円程度住宅価格に転嫁することになる





といったところだ。以前から小池都知事が検討してきた、目玉政策である。対象となる住宅は一戸建てなど延床面積2000平方メートル未満であり、都内で年間に販売される新築住宅の5割以上、約2万3000戸程度といわれている。





□ 「公約」を確実に実現する





この政策をとても評価している。まさに「グリーン・ニューディール」の基本でもあり、こうしたことくらいやるのが政治だからだ。利害関係者の小さな利益よりも大事な利益があるという意味で政治の役割を果たしたということだ。





そもそも小池都知事の公約を見てみよう。





「ゼロエミッション社会への移行」として、「サステナブル・リカバリー」(持続可能性にも配慮した経済復興)の推進を都知事選の公約でも明記している。都民ファーストの会、政策集にも、「モビリティ・住宅・事業所・まちづくり等の  総合的なゼロエミッション化の推進」「家庭における再生可能エネルギー導入支援」と記載されている。住宅に太陽光で発電した電気を蓄える蓄電池を設置した場合、機器費用の半額(上限42万円)を補助する制度を導入してくるなど、これまでの「再生可能エネルギー」推進の一環であり、選挙で主張し、約束したことを実行しただけである。再生可能エネルギー電力の割合を30年までに50%に高めることは、小池都知事の支持率よりも高い都民的支持もあるだろう。





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