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台湾独立…似て非なる「支持しない」と「反対する」

Japan In-depth / 2022年6月1日 15時0分

台湾独立…似て非なる「支持しない」と「反対する」


宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)


「宮家邦彦の外交・安保カレンダー 2022#22」


2022年5月30日-6月5日





【まとめ】


・ブリンケン国務長官は「米国の政策は不変」「台湾独立を支持せず」と述べた。


・中国は米国に「台湾の独立に反対する」旨表明するよう働きかけてきたが、米国は「反対する」とまでは表明していない。


・米国の「台湾独立不支持」は1972年のニクソン訪中時から変わっていないと見るべきだ。


今週ご紹介する英語の蘊蓄はnot supportとopposeの違いである。今回も米中外交関係を例に、ご説明しよう。先々週はacknowledgeの意味を詳しく説明し、米国は「中国は一つであり、台湾は中国の一部」とする中国の立場をacknowledge(認知)はするが、必ずしもrecognize(承認)はしていない、と申し上げた。 


では「台湾独立」はどうか。5月26日、ブリンケン国務長官はワシントンのジョージワシントン大学で行った対中関係に関する外交演説の中で概要こう述べている。


「米の政策は不変であり、①台湾関係法、3つの共同声明、6つの保証に基づく『一つの中国』政策を維持し、②一方的現状変更に反対し、③台湾独立を支持せず、④意見の相違を平和的に解決することだ」


As the President has said, our policy has not changed. The United States remains committed to our “one China” policy, which is guided by the Taiwan Relations Act, the three Joint Communiques, the Six Assurances.  We oppose any unilateral changes to the status quo from either side; we do not support Taiwan independence; and we expect cross-strait differences to be resolved by peaceful means. 



 


写真)ジョージワシントン大学で講演するブリンケン米国務長官(2022年5月26日)


出典)Photo by Alex Wong/Getty Images


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