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中印EdTech その違いとは

Japan In-depth / 2022年8月29日 19時0分

K-12向けオンライン学習指導で伸びた中国の個別ユニコーン企業の規制後の業績はなかなか分からないが、中国のEdTech企業の中には、ケイマン諸島からニューヨーク証券取引所などに株式を上場しているTAL(好未来)エジュケーション・グループ、New Oriental(新東方) エジュケーション&テクノロジー・グループ、Gaotu Techedu(高途テクエジュ) といった大手が存在する。ちなみに、浙江省杭州市に本社を置くEC大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)がニューヨーク証券取引所に株式を上場した際にも、同諸島のアリババグループホールディングから、となっている。


上場企業への影響はすぐ表面化した。政府の規制発表を受け、各社の株価は急落。New Oriental は営業利益の80%減を受け、今年1月に6万人のリストラを実施。他の上場企業の売上げも、例えば、Gaotu Techeduの2022年1-3月期の売上げは7億2461万5000元(約142億円)と前年同期比マイナス62.7%の大幅減となった。損益は先行投資が必要な業界を反映し赤字体質が続いている。同社は対応策として、大学生や社会人向けの専門的な教育・学習、職業訓練教育、大学院入試や公務員・教員資格試験向け対策、IT教育といった分野に業容をシフトしていることを強調している。同じ赤字体質の他社も、Gaotu Techeduと同様の分野への事業転換を図っている。







▲写真 中国大手教育機構New Oriental(新東方) エジュケーション&テクノロジー・グループ 出典:新東方ホームページ


上記のユニコーン・ランキングで上位400社台に乗った、対話アプリ「微信(ウィーチャット)」で知られるテンセント系列のFenbi(粉筆)・エジュケーションは公務員試験対策などに特化する業容に転換を図っていることを強調。今年2月末に香港証券取引所に新規株式公開(IPO)を申請した。政府の一連の規制実施後初のEdTech企業のIPOの行方に関心が集まったが、申請が受理されたという報道はない。


政府の規制の背景を巡っては、世界でも有数の学歴社会である中国で、少子化対策で「二人っ子政策」から「三人っ子政策」を進める上で高騰する教育費負担を軽減する必要、それに教育を受ける公平性の明確化が習近平政権の進める「共同富裕」の観点から指摘されている。


インドのEdTech企業では、リード・スクール(LEAD School)とフィジックスワーラー(PhysicsWallah)が今年に入り、企業評価額各11億ドルでユニコーン入りしている。リードは、多くのEdTech企業がK―12向けや大学等の補習教育に注力している中、K―12の「学校変革」をその使命に掲げている。同社は統合教育・学習システム(プラットフォーム)づくりを進め、技術、カリキュラム、教育学の進展を取り込んでいる。その成果を基に学校側に教育の質の向上、中間職削減が図れることを示し採用を働きかけている。現在、20州にまたがる400都市の3500以上の学校が同社のプラットフォームを利用し、教師約2万5000人、生徒約140万がその恩恵を受けている、としている。


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