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日本が育てた覇権国家中国 日中国交50年の反省 その4

Japan In-depth / 2022年10月10日 11時0分

《戦時には鉄道、自動車道、地下交通路を使っての軍需物資や兵員を運ぶ総合的システムが必要となる》


まさに戦争遂行能力の向上には日本のODAの主対象のインフラ建設が不可欠だという言明なのである。インフラが軍事力の増強につながるという人民解放軍の思考はさらに明確にされていた。


1999年はじめに人民解放軍系の「中国国防報」に載った「高速道路も国防の実力」という大論文はもっと直截だった。南京・上海間の高速道路について「戦争が起きたらどれほど大きな役割を果たすかと感嘆した」と書き出す同論文は中国の高速道路の果たす軍事効用について以下の諸点を列記していた。


(1)軍事基地や軍事空港との連結


(2)砲弾やミサイルの被弾への防御


(3)軍事管理施設への即時切り替え


(4)軍用機の滑走路や軍用ヘリ発着場への即時転用


以上のような要素を勘案して、高速道路はそもそも設計されるのだ、と同論文は述べていたのである。


そんな軍事効用の高い高速道路の建設に貢献したのが日本のODAだったのだ。ちなみに日本は1999年までに中国の高速道路建設に2500億円を提供し、延べ2000キロ12本を開通させていた。


(つづく。その1、その2、その3)


トップ写真:高速道路の建設現場(2006年2月6日、中国・北京) 出典:Photo by Ben McMillan/Construction Photography/Avalon/Getty Images


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