「再生建築」が拓くサステナブルな社会
Japan In-depth / 2022年10月15日 11時30分
3つ目は、「合意形成」だ。分譲マンションの場合、管理組合がデベロッパーや金融機関を巻き込んで再生プランを立てねばならないが、ノウハウがなければ外部コンサルタントに頼むほかはない。高齢化した区分所有者は、工事の間、仮住まいに引っ越さねばならず大規模再生には抵抗感があるだろう。区分所有者間の合意形成も容易ではない。
一方、老朽化したオフィスビルの再生建築の場合、上記のような集合住宅の特有の問題はない。むしろ、再生建築により、耐震補強による安全性の向上や、現行法規では不適格となる物件のメリットを活かした計画が可能になること、さらには検査済証未取得物件の活用が可能になるなどメリットが大きい。その結果、不動産価値が上がり、流動性が高まることになる。こうしたことから、再生建築は今後、オフィスビルを中心に広がっていく可能性が高い。
今後、デベロッパー、建築家、金融機関らが協力して、リファイニング建築(再生建築)というサステナブルな選択肢を普及させていく必要性は高まっていくと思われる。
(了)
トップ写真:神南一丁目ビル再生計画 出典:株式会社再生建築研究所(ⒸKenta Hasegawa)
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