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党大会で「反習派」を抑え込んだ習主席

Japan In-depth / 2022年10月24日 16時39分

ところが、突然、林向陽が、東部戦区司令官に再任された。明らかに、中央軍事委員会は習主席とは別の思惑で動いている。そこで、江沢民が軍権を握っていると考えたが、それは過大評価だった。


第2に、我々は、党大会での主席団メンバー構成で投票の行方を判断した。だが、「反習派」は結束できなかったのである。


大会には、2310名の代表が出席(f)した。その中で、主席団常務委員会46名こそ、“決定的”とも言うべき影響力(g)を持っていた。そのメンバーは、第19期中央政治局員と元政治局常務委員らで構成されている。


 【I】第19期政治局委員ら(25名+王岐山)である。


習近平主席、李克強首相、栗戦書、汪洋、王滬寧、趙楽際、韓正、王岐山(国家副主席)、丁薛祥、王晨、劉鶴、許其亮、孫春蘭、李希、李強、李鴻忠、楊潔篪、楊暁渡(国家監察委員会主任)、張又俠、陳希、陳全国、陳敏爾、胡春華、郭声琨(中央政法委員会書記)、黄坤明(中央委員会宣伝部部長)、蔡奇。


この26名中、少なくとも9名が「反習派」と見られる。


 【II】元政治局常務委員ら(18名+2名)である。


江沢民、胡錦濤、朱鎔基、李瑞環、呉邦国、温家宝、賈慶林、張徳江、俞正声、宋平、李嵐清、曾慶紅、吳官正、李長春、羅幹、賀国強、劉雲山、張高麗、尤権(中央書記処書記)、張慶黎(政治協商会議副主席)。


こちらは、20名中、元老18名全員が「反習派」と考えられた。すると「反習派」は9名+18名で、少なくとも合計27名となる。


この数字を見る限り、「反習派」が勝利すると思われた。だが、その一部は「習派」へ寝返った公算が大きい。また、習主席のシークレットサービスが前面に登場したため、元老達は会議に参加できず、彼らによる習主席3期目阻止が失敗したのではないだろうか。


一方、軍は“中立”を維持し、「反習派」のためにまったく動こうとしなかったのである。




 




〔注〕


(a)『BBC中文』「第20回党大会で習近平と政治局常務委員が登場 海外メディアの論評と国際的な反応」(2022年10月23日付)


(https://www.bbc.com/zhongwen/simp/world-63286133)


(b)『万維ビデオ』「画期的な政治シグナル 第20回党大会の噴火口になる」(2022年10月16日付)


(https://video.creaders.net/2022/10/16/2536483.html)


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