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広報は何故大切か その1 中小企業編

Japan In-depth / 2022年11月19日 23時0分

2 中小企業、最初の一歩


そもそも経営者が高齢で、ネットリテラシーに乏しく、にもかかわらず息子や娘の言うことには耳を貸さないというケースは少なくないと思われる。


そうした場合、何から手をつけたら良いか、いくつかアドバイスを送ろう。


1つ目はホームページ(HP)の充実だ。中小企業の場合、HPがない、もしくはあってもほとんど手を入れてないケースが多い。しかし、HPは今や、会社の看板だ。多少お金をかけてでもクオリティの高いHPを作りたい。


現代では、顧客はネットで検索し欲しいものを探すのが当たり前だ。いくらよい商品・サービスを持っていても、潜在顧客がHPにたどり着いたとしても、その会社と取引をしたい、と思えるようなHPでなかったら意味が無い。HPには手を抜かないことだ。何百万、何千万という設備を入れることを考えたら安いものだ。しかも人を雇ってどぶ板営業をするより、はるかに効果的なのだ。


2つ目は、問い合わせへの対応をきちんとすることだ。何を当たり前のことを、と思うなかれ。中小企業やベンチャーにありがちだが、会社の担当部署の電話番号やe-mailアドレスがHPに掲載されておらず、お問い合わせフォームだけしか、コンタクト方法がない場合が驚くほど多いのだ。メディア泣かせといっていい。これではせっかく取材したいと思ってもどうしようもない。広報する気がないのかと思ってしまう。


お問い合わせフォームにメディアが取材の依頼を送っても返事すらない企業が結構ある。つまりは取材のチャンスをみすみす逃しているのだ。


仮に連絡がついても、担当者段階であっさり取材が断られるケースも多い。企業の側からしてみれば、みすみす自社を社会に知ってもらうチャンスを逃しているのだ。


人手がなく、取材対応などできない、という事情もあろう。しかし、知名度がない企業にとって、取材のチャンスは絶対逃すべきではない。


「どのように報道されるか分からないから怖い」、「対応が面倒くさい」、「自社で発信していればこと足りる」などなど。取材を断る理由は様々だろうが、メディアという情報拡散装置を使わない手はない。むしろ企業側から積極的にアプローチしても良いくらいだ。メディアという第三者の目が入る事で、情報の公平性が担保され、付加価値が増すのだ。


取材されるかどうかも分からないのにメディアにアプローチするなんて時間の無駄だ、と思うかもしれない。しかし、1つのメディアに取り上げられたことがきっかけで全国区になるケースだってありうる。


だから、人手がないことを言い訳にするべきではない。取材の依頼はまずはトップに確実に届くようにし、自分で判断するべきだろう。


(つづく)


トップ写真:イメージ 出典:iStock / Getty Images Plus


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