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北朝鮮の核ミサイル開発財源は暗号資産窃取

Japan In-depth / 2022年11月24日 19時0分

韓国外交部の金健(キム・ゴン)韓半島平和交渉本部長も11月17日、北朝鮮の暗号資産窃取への対応を話し合う韓米官民シンポジウムで、「北朝鮮が今年上半期に31発の弾道ミサイル発射に4億~6億5千万ドルを使ったと推定している」とし、「北朝鮮は3月の1件のハッキングで上半期の弾道ミサイル費用を得ただろう」と指摘した(東亜日報2022・11・19)。


 


〇ランサムウェアなどによる北朝鮮の資金調達


  11月15日(現地時間)、アレハンドロ・マヨルカス米国土安全保障長官は、連邦下院国土安保委員会開催の「米国に対する世界全域の脅威聴聞会」に提出した書面証言で、「北朝鮮は、ランサムウェア(ransomware)などを利用した暗号資産(仮想通貨)窃盗を通じて、この2年間だけで合計10億ドル(約1395億円)以上稼ぎ、大量破壊兵器(WMD)計画の資金とした」と明らかにした。


ランサムウェア攻撃とは、PCに保存されているファイルを暗号化して開けなくした上で、ファイルを元に戻すことと引き換えに身代金(ransom)を要求するサイバー犯罪だ。北朝鮮は「ラザルス」と呼ばれるハッカー集団などを通じてこうした犯罪を露骨に行っている。


マヨルカス長官は同日、「バイデン米政権は発足以降、核・弾道ミサイル計画開発の資金源としての北朝鮮のサイバー活動に注目してきた」と述べ、「2020年にはランサム要求額が米国だけで14億ドル(約1960億円)を超えた」と語った。また、この行為者たちが「自由民主主義はもちろん世界の多くの経済安保・国の安保を脅かしている」と指摘した。


 


〇韓国の取引所はマネーロンダリングの温床


韓国に仮想資産取引業界を規制できる法律や制度が整っていない上、仮想資産を追跡する人材が不足し仮想資産追跡プログラムもないことから、韓国の仮想通貨取引所が対北朝鮮制裁を回避するマネーロンダリングの温床となっている。


韓国国会政務委員会に所属する与党、「国民の力」の尹漢洪(ユン・ハンホン)議員は10月12日、仮想資産取引分析業者である「チェイナリシス」に基礎調査を依頼して得た結果を朝鮮日報が明らかにした。


チェイナリシスは世界で仮想資産関連データを最も多く保有しているとされ、米国連邦捜査局(FBI)、欧州刑事警察機構(ユーロポール)などと協力しており、韓国も警察庁サイバー捜査局が2016年から協力関係を持っている。


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