ロシア・ウクライナ戦争に苦しむモルドバ
Japan In-depth / 2022年11月25日 0時0分
モルドバ経済・社会は過去数年間、コロナ禍に始まり、ウクライナ戦争と難民流入で更なる大打撃を受けている。ロシアは対モルドバ・ガス供給を半減させ、価格も大幅に引き上げた。燃料費やガソリン価格は急騰し、電力不足で電力網をウクライナ、続いてルーマニアに繋いだが、それでもモルドバは慢性的な電力不足だという。
会談が終わってから、停電が続く闇の中を「トランスニストリア」との「国境」なるものを見に行った。大渋滞の中でキシナウから一時間半車で走り「検問所」に着いたが、そこから「独立国」は遠くて見えなかった。それでも、この緊張感は確かに「国境」だ。この先に巨大なロシア軍プレゼンスがあるかと思うと、気分は穏やかではない。
戦争当事国ウクライナの隣国というとポーランドやルーマニアのことばかり報じられるが、この戦争はモルドバをも確実に苦しめていることが今回良く分かった。モルドバ高官の「ウクライナはモルドバを守ってくれている」という言葉が忘れられない。幸い日本はモルドバにもきめ細かい援助をしているようで、先方からは大変感謝された。
このまま書いていると夜が明けそうなので、今回はこのくらいにしておこう。明日は早朝からイスタンブールに戻り、乗り換えてベオグラードに向かう。昔はユーゴスラビアの、そして今はセルビアの首都である。セルビアについては来週書こうと思う。今回の出張の詳細は来週のJapanTimesと産経新聞のコラムをご一読願いたい。
トップ写真:モルドバのキシナウで国会議事堂のモルドバ国旗に集まる人々(2015年3月8日) 出典:Photo by Carsten Koall/Getty Images
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