共和党は2024年の大統領選に勝てるのか
Japan In-depth / 2022年12月8日 23時0分
要するに、今回ワシントンに来て感じたことは、以前書いた通り、トランプ氏の政治家としての賞味期限が切れ始めているのではないか、ということだ。ジョージア州上院選の共和党候補は有名なアフリカ系スポーツ選手だったが、「候補者」としてはあまりにも弱かったと思う。そんな弱い候補を担ぎ出したのはトランプ自身だが、結局トランプ系候補は激戦州では勝てないのではないか、こんなことで共和党は2024年の大統領選挙に勝てるのか、という本質的な疑問が党内に噴き出ているのだ。
どこの国の政治もそうだが、勢いを持っている政治家は批判されないが、一度勢いを失うか、勢いを失い始めたと思われた途端、政敵はその政治家の足を引っ張り始めるものだ。来年はトランプ氏の政治家としての力量が試される年になるだろう。政治とは何と薄情なゲームなのだろう。
もう一つ、今回ワシントンに来て今更ながら感じたのはアメリカとサウジアラビアの関係の悪さだ。両国間というよりは、バイデンとムハンマッド皇太子の個人的確執というべきなのだろうが、両者の関係はもはや修復不能になりつつあるのかもしれない。このままでは、アメリカはともかく、バイデン政権はサウジアラビアを失うことになりかねない。今日は習近平がサウジアラビアを訪問するというニュースも流れていた。バイデン政権の皆さん、上手にやって下さいよ、と言いたいところである。
ちなみに、ワシントン行き機上にて、サッカーW杯でモロッコがスペインに勝利したというニュースに接した。これはアラブ世界にとって大ニュース、しかも、モロッコはベスト8に残った最初のアラブ国家だそうだ。ワオ、「昔はアラビア語でギリシャローマ文明を教えてやったあの後進スペイン」、でも「最近はアラブを見下す欧州スペイン」に、あろうことか、隣国のモロッコが勝ったのだ・・・。サウジ皇太子のアメリカ観にも通ずる、このアラブ人の複雑で微妙な高揚感と優越感が行間から感じられた。いやはや、ワールドカップでは凄いことが起きるものである。
〇アジア
予想通り、先週末中国では「異変」の再来は起きなかった。行きの全日空便で見たCNN(何と最近は飛行中にCNN生番組が見られる)によれば、中国当局は徐々にゼロコロナ政策を緩和しつつあるそうだ。本当かね?不必要と思われるような過度な措置が廃止されただけではないのか?希望的観測の報道は止めた方が良いのだが。
〇欧州・ロシア
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