気候危機説による「偽りの緊急性」が人類の未来を奪っている
Japan In-depth / 2023年1月4日 11時0分
それに日本は世界のCO2排出量の3%にすぎない。 従って、日本が排出する二酸化炭素は、地球温暖化だけでなく、日本の気候にもほとんど影響を及ぼさない。
▲写真 日本の火力発電所 出典:iStock / Getty Images Plus
極端なCO2排出削減や気温抑制の目標は、人間の幸福や発展の問題から切り離されてしまっている。
21世紀中にCO2排出量をある程度抑制することには反対しない。科学的にまだよく分からないがゆえに、ある程度は自制をした方がよさそうだ。
しかし、極端なCO2排出量削減の目標は有害だ。これを緩めて、現実的なものにすることで、途上国の経済開発と貧困撲滅を筆頭に、21世紀の多様なニーズに本当に対応できるエネルギー供給体制を構築することができる。
それは太陽光発電と風力発電の大量導入ではない。いまだ未熟な電気自動車の補助金漬けの普及でもない。
効率の良い火力発電と原子力発電を普及させ、そして核融合発電を確立することだ。またヒートポンプなどの効率の良い電気利用技術を推進すること、より高性能なバッテリーの技術開発に注力すること、などだ。
▲写真 ドイツのネッカーヴェストハイム原子力発電(2022年9月12日)出典:Photo by Thomas Niedermueller/Getty Images
エネルギーがふんだんに、安定安価に供給されることで、経済成長を図ることが出来る。これは、異常気象に対する最大の防御となる。脆弱性を軽減するには、ダムや堤防の建設、予報・警報システムの整備が必要だが、このときに必要なのは経済力だからだ。
▲写真 「亡国のエコ」杉山大志著(ワニブックス)
▲Youtubeキャプチャー:杉山大志_キヤノングローバル戦略研究所「脱成長で環境問題は解決しないー人新世は自由と経済成長で拓く」
トップ写真:エジプトで開催されたCOP27にてバイデン大統領が演説後に手を振る(2022年11月11日、エジプト・シャルムエルシェイク)出典:Photo by Sean Gallup/Getty Images
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