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スポーツ中継はネットが主戦場に【2023年を占う!】メディア

Japan In-depth / 2023年1月2日 18時0分

多いと言っても1700万という数字はABEMAに接続した回数だから、その人数が同時に視聴していたわけではない。今のところ、地上波テレビの視聴者の方がまだ多い事は間違いなさそうだが、今回地上波の放送した試合回数はさみしかった。





NHKが開幕戦と決勝を含む21試合を地上波、BSで放送。(動画配信サービスのNHKプラスでも同時配信)テレビ朝日とフジテレビが、各10試合ずつの計20試合を生中継するにとどまった。





これはひとえにテレビ局側が放映権料を払えなかったからに他ならない。サイバーエージェントは200億円ともいわれる放映権料を、ありあまるゲームと広告ビジネスによる利益でまかなった。隔世の感がある。





今後、W杯やボクシング、格闘技などのメインマッチなどは地上波では観れなくなるかもしれない。地上波テレビの収益性が落ちてきているからだ。すでにテレビの広告費はインターネット広告に抜かれている。





では、ABEMAは今後もこうしたスポーツのビッグイベントを無料放送し続けるのだろうか?なにしろ、巨額の放映権料に加え、配信料、中継を支えるCDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)費用、スタジオセットやMC、ゲストの出演費、事前の広告宣伝費などがかかる。ばかにならない額だ。





一方で、広告収益やプレミア会員(月額960円)増加による収益が期待できるし、WAU(週間アクティブユーザー数)増加も広告収入の増加要因となる。広告、ゲーム事業が好調である限り、ABEMAはこのまま突っ走るかもしれない。





また一部コンテンツをPPV(ペイパービュー:有料オンラインライブ)にする選択肢もある。ABEMAはすでに格闘技イベントなどでPPVの実績が豊富で、いつでも有料課金に移行できるのは強みだ。





もうひとつABEMAの強みは、CTV戦略が好調なことだ。CTVとはConnected TV(コネクテッドテレビ)、すなわちインターネットに接続したテレビを指す。





最近のテレビのリモコンやAmazonのFireTVStickには、ABEMAの起動ボタンがついている。スポーツや格闘技は大画面と相性が良い。スマホやタブレットで見るより、大画面のテレビで見た方が迫力があるし、友達や家族と一緒に観ることもできる。家ではCTV、通勤通学時はスマホ、という使い分けをするユーザーが増えれば、これもABEMAのメディア事業にとって収益を底上げする要因となる。









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