知ることで守れる命 HPVワクチン普及に向けた取り組み
Japan In-depth / 2023年1月3日 22時55分
荒井さんが所属している「若者にHPVワクチンについて広く発信する会 Vcan」は、全国の医学生を中心とした学生団体だという。この団体は「知らなかったまま、後悔しないでほしい」という思いをもとに、HPVワクチンに関する情報発信を行っている。
そして2022年11月17日よりクラウドファンディングサイト「READY FOR」にて、#子宮頸がんを過去のものに というハッシュタグを掲げてクラウドファンディング企画[1] を開始した。
クラウドファンディングは1月15日の午後11時まで受け付けており、既に200万円は達成したという。この資金を活用し、来年の3月4日に大阪でハンドペイントフェスを開催する予定だ。
そのフェスでは、蛍光ハンドペイントを使ったレクリエーションや、現役産婦人科医によるHPVワクチンのレクチャーが行われるという。このイベントを通してHPVワクチンについて学び、参加者には「知識を伝えられる人」になってほしいと荒井さんは語る。
▲写真 クラウドファンディングについて説明する荒井秀真さん 出典:本人提供
「キャッチアップ世代は約787万人もいます。調査によるとその若者のうちの55.4%しか、HPVワクチンについて知らないんです。あと2年で350万人以上に周知活動を行うのは僕たちの力だけでは無理なので、知を伝播させられる人を増やしていくための活動をしています」と荒井さんは語る。
「若者にHPVワクチンについて広く発信する会Vcan」では、現在SNSの発信や、メンバーの母校を訪ねてワクチンについて伝える中高ツアーを実施している。今後、先ほど取り上げた来年開催予定のフェスに参加した人の母校にも訪問し、「伝える輪」を徐々に広げていくそうだ。
荒井さんに、Vcanの今後の展望について聞いてみた。メイン活動としての中高ツアーをしっかりと継続しつつ、東京でのイベントも開催することを目指しているという。
「HPVワクチンに留まらず、みんなが問題意識を持って集まれる場所を作ること。そして様々な社会問題について若者が自分事として捉えていけるような文化をつくっていけたらいいなと思っています」
「性もっとオープンに」シリーズの一連の取材では、ユースクリニックの設立や性教育の在り方など、若者が自分の悩みを相談したり、正しい情報を手に入れたりする機会について取り上げてきた。
「知る機会」を確保するために、そして皆が正しい知識を広めていく「伝えられる人」になっていくためには何が必要か、荒井さんの考えを聞いた。
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