1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

北朝鮮「党中央委総会」注目点と金正恩の「異常」

Japan In-depth / 2023年1月7日 23時0分

また党員統制強化では組織指導部第1副部長にリ・ヒョン(党中央委員会政治局委員候補に昇格)と党中央検査委員会副委員長兼党中央規律調査部長としてキム・サンゴン(党中央委員会政治局委員候補に昇格)が任命された。 


しかしこれらの人物が金正恩をどれほど満足させられるかは未知数である。金正恩の機嫌を損なえば即更迭となるだろう。


第二に、軍トップである朴正天を解任し、またもや大幅な軍の人事異動を行ったことだ。


朴正天(パク・ジョンチョン、党中央常務委員)を解任して党中央軍事委員会副委員長を朴正天から李永吉(リ・ヨンギル、党中央政治局委員、前国防相)に替え、李永吉を党中央委員会書記に任命した。朴正天の任務遂行が、「党建設の5大路線」と「金正恩決死擁護思想」に照らして何らかの問題があったということだろう。


その具体的内容は今のところ定かではない。ただ軍内部の統制の緩みやSLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)など、金正恩が切実に望む新兵器開発の遅れなどが関係しているのではないかと推測される。


軍トップの交代人事に伴って、軍首脳も入れ替えられた。朴寿日(パク・スイル)を党中央委員会政治局委員に昇格させ、社会安全相から軍総参謀長に、軍総参謀長の李太燮(リ・テソプ)を社会安全相に任命し、強純男(カン・スンナム)を党中央委員会政治局委員候補に昇格させ李永吉のあとを埋める国防相に任命した。金正恩時代に入って総参謀長だけでも10回入れ替えられている。


第三に、いかなる犠牲を払っても、核ミサイル開発に総力を注ぐとの方針を示し、「核戦争脅迫」を強化したことだ。


朝鮮中央通信報道によると、金正恩は「われわれの核戦力は戦争抑止と平和安定・守護を第1の任務とするが、抑止失敗の際、第2の使命も決行することになるとし、第2の使命は防御ではない他のものである」と再び核の先制攻撃について言及した。そして迅速な核反撃能力を基本使命とするまたほかの大陸間弾道ミサイル(ICBM)システム(固定燃料によるシステムと思われる)を開発する課題を提示した。


それとともに、最終段階で推進している偵察衛星とキャリアロケットの準備を抜かりなく進めて、最短期間内に朝鮮民主主義人民共和国の初の軍事衛星を打ち上げることも言及した。


第四に、韓国を「敵」と公言し、対米強硬路線を強化したことだ。


金正恩は「南朝鮮かいらいが疑う余地もないわれわれの明白な敵となった現在の状況は、戦術核兵器の大量生産の重要性と必要性を浮き彫りにさせ、国の核爆弾保有量を幾何級数的に増やすことを求めている」とし、これを2023年度の中心的核戦力および国防発展の戦略として提示した。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください