岸田総理 欧米訪問の狙い
Japan In-depth / 2023年1月10日 23時0分
しかし、勘違いされては困る。総理が国会会期前に海外出張するのは、会期中の出張が極めて難しいからであって、これは岸田内閣になって始まったことではない。また、総理の海外出張は外交であって単なる宣伝アピールの場ではない。それでも、読者のコメントにはそれなりの価値がある。
もっと困るのは素人ではないかと思われる報道ぶりだ。例えば「ただ、強行日程だけにドタバタする面も見えます。通常、首脳会談は個別に行うケースが多い中、今回のフランスでは夕食会と同時に行うという、やや異例の日程になっています。」どの国でも多くの首脳出張は強行日程であり、ドタバタはつきものだ。
しかも、夕食会が「ワーキングディナー」なんて良くあること、異例でも何でもない。また、「慌ただしい訪問で、各国からどれくらい具体的な協力を引き出せるかがポイントとなります。」と報じているが、G7サミット議長としての訪問の目的は明確であり、焦点がロシアと中国であること、G7の協力の必要性なことぐらいどの首脳も知っている。
昨年のカレンダーを読み返してみたら、2022年1月第2週の回ではこう書いていた。「それにしても、プーチン大統領は何と傑出した政治指導者であることか。勿論悪い意味で、であるが・・・。このような人物は欧米は勿論、中国にもいない。・・・
そのプーチンにとって、1990年代以降のNATO東方拡大という「新常態」は、1941年にナチス・ドイツが西欧、東欧、北欧の各国とともにソ連(当時)に侵攻した「大祖国戦争」の再来と映るのではないか。プーチンの野望は決してウクライナだけでは終わらないだろう。」恐らく来年の今頃もこれと同じ趣旨を書いているかもしれない。
〇アジア
ゼロコロナ政策が終了した中国で事実上海外旅行が解禁され、1月21日から始まる春節では多くの中国人が日本を訪れるという。但し、中国国内では爆発的感染が続いており、コロナに感染していない人が飲食店などへの入店を断られる逆転現象も起きているそうだ。やれやれ、変な国だね、それにしても。
〇欧州・ロシア
英国がNATO標準の主力戦車「チャレンジャー2」をウクライナに供給することを検討しているそうだ。仏独にも同様の動きがあり、米国も含め、これまで控えてきた重火器の一部が解禁されるらしい。そうなると、①NATOは絶対にロシアに勝利させない、従って、②戦争は当分終わらない、ということである。
〇中東
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