NY初「娯楽用マリファナ販売店」オープンの裏側 その1
Japan In-depth / 2023年1月17日 23時0分
ついでに言うと、総合的に考えるならば、マリファナのほうが酒より、健康に及ぼす影響、社会的弊害は少ない、ということらしい。この点については個人的には、合法とは言え、ドラッグ、という点ではどちらも同じようなものではないかと思う。
だが、それを考えても、今回、合法化した動きは、現実を見据えた決定である、と評価されても良いと思う。
禁酒法の廃止を比較例に出したが、マリファナ解禁と大きく違うことが1つある。
禁酒法の廃止は連邦政府によって行われたが、マリファナに関しては現在でも、連邦政府レベルでは違法である。とは言え、ほぼ建前化している感は拭えず、バイデン政権は昨年、過去に連邦法で大麻所持で有罪とされた人々に対する恩赦を発表した。
合法化にあたって、NY市では具体的に、以下のような指針が示されている。
「21歳以上の成人が 3オンス(約85グラム)までの大麻と、24グラムまでの大麻濃縮液を使用することは合法」
「駐車中も含め、自動車内での使用は禁止。大麻の影響下にある状態での運転も禁止」
「成人が2人以上いる家庭では、最大6つの大麻を育てることができる」
「成人は、自宅に最大5ポンド(約2.2キロ)の大麻を保管することができる」
(ニューヨーク市保健局のサイトhttps://www.nyc.gov/assets/doh/downloads/pdf/basas/cannabis-in-nyc-essentials.pdfから抜粋)。
あたらしい決まりに関して、適法である部分については「合法」との表記はあるものの、禁止項目については「違法」との表現は見当たらず「違反すると、裁判所への召喚、罰則が科される場合がある」との表現に留まる。法の整備は、まだ完全に整ったわけではない。
今回の、NY初の、「合法・娯楽用マリファナ販売、第1号店」の開店。「今後」販売店舗の増加が予想されるはずなのだが・・・・
ニューヨーク市内ではすでに「Smoke Shop」と言われるかなりの数の「無免許大麻販売店」が、多くひしめき合っているのであった。
(その2につづく)
トップ写真:「Smoke Shop」と呼ばれる大麻販売店 Ⓒ柏原雅弘
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