ビールと法の話 酒にまつわるエトセトラ その3
Japan In-depth / 2023年1月22日 11時0分
そして1516年に、当時のバイエルン候ウィルヘルム4世が「ビール純粋法」を発布した。煎じ詰めて紹介させていただくと、
「大麦とホップと水以外の物を用いた飲み物をビールと呼んではならない」
としたのである。
これにより、ドイツビールの品質が担保され、ビール醸造において世界のトップランナーの地位を確立していく。ちなみに現在に至るも、この法律は効力を保っている。
他国のビールには別の材料も使われているわけだが、たしかに米やコーンスターチがよく使われる。日本だけでなく世界的に、今やこちらが主流になっていると言っても過言ではない。
米やコーンスターチを加えたほうが、舌触りがまろやかになる、という理由のようだが、ひとつ理解に苦しむのは、麦芽とホップだけで作られ、しっかりと苦みが味わえるビールがちゃんとあるのに、わざわざ「ドライビール」を発明した国があることだ。
『美味しんぼ』(雁屋哲・原作、花咲アキラ・画 小学館)という漫画には、ドライビールはビールではない、といった台詞が幾度も登場していたが、私はこの意見については「消極的賛成派」である。
昨今の首都圏ではドライビールしか置いていない店も多く、つまり選択肢がないこともままあるので、その場合は飲む。飲むが、すぐに焼酎かなにかに切り替えることも多い。
これはまあ、個人の好みの問題なので、これ以上は深掘りしないが、そもそも日本人はいつ頃どのようにしてビールと出会ったのであろうか。
これについては、次回。
(つづく。その1、その2)
トップ写真:ハンムラビ法典(パリ、ルーヴル美術館所蔵)出典:Photo by Art Media/Print Collector/Getty Images
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