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米比合同パトロール 中国が反発

Japan In-depth / 2023年3月18日 18時0分

比米両国はEDCAに基づいて拡大した4つの基地の場所など詳細を明らかにしていないが、米比陸軍の共同軍事演習「サラクニエ演習」が3月13日から台湾に近いルソン島北東部イザベラ州にあるメルチョラデラクルス基地を中心に実施されており、今年は例年に比べて同演習がレベルアップされたうえ外国からの侵攻を想定としていることなどから「台湾有事」をも念頭にした演習とされていることが中国を刺激しているのだ。





■「習近平を信用するな」の論調





フィリピンの地元紙「スター」は習近平国家主席が率いる中国が「協定破り、見せかけの書類への署名」「前言翻し」などを常套手段としていることを指摘して「マルコス大統領は習近平国家主席が信用できないことを悟るべきだ」と訴えた。





同紙は1月にマルコス大統領が中国を訪問して習近平国家主席との首脳会談で南シナ海問題は「対話を通じて友好的に処理する」ことで合意した。





にもかかわらず2、3月にフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるスカボロー礁やセカンド・トーマス礁などで中国海警局船舶や海軍艦艇、海上民兵が乗り込んだ船舶などによるフィリピン沿岸警備隊艦船などへの進路妨害、嫌がらせ、レーザー照射、居座りなどが続発する状況が繰り返されていることを例示して「習近平国家主席と中国は信用できない」と断じた。





■海底資源の開発に注力すべし





国際問題の専門家はフィリピンが南西部パラワン島沖海域の比EEZ内にあるリード洲で天然ガスや油田などの海底資源の開発をフィリピン政府は許可して推進するべきだと主張している。





しかしインドネシアやマレーシアが現在実施している海底資源開発に中国は強い関心を寄せ開発現場周辺海域に海警局船舶を派遣して監視活動を続けており、フィリピンがリード洲周辺海域で海底資源開発に本格的に着手すれば、同様に中国による監視や嫌がらせが発生し、南シナ海での緊張がさらに高まるとの懸念もでている。





中国とフィリピンの関係はドゥテルテ前政権が経済優先政策から融和的姿勢をとったため比較的穏やかに推移したが、マルコス大統領は就任以来対中国関係を重視するものの領土問題、南シナ海問題では一歩も譲歩しない強い姿勢に転換したことで中国は警戒感を高め、それがフィリピンの沿岸警備隊艦船への妨害や嫌がらせの頻発に繋がっているものとみられている。





トップ写真:中国大使館の前で、西フィリピン海域への中国船の侵入に抗議するデモ隊(2021年6月21日 フィリピン・マニラ)出典:Photo by Ezra Acayan/Getty Images




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