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むしろ「ホワイトカラー」が危ない ポスト・コロナの「働き方」について その5

Japan In-depth / 2023年4月24日 11時0分

それがAIの問題と一体どういう関係があるのか、と思われた読者もおられようが、前回・前々回と、警備員やトラック運転手のように、真っ先にロボットに取って代わられる、とされていた仕事について、実はそうとも言い切れないと述べた。





ここで再び冒頭の話題に戻ることになるのだが、本当は「AIに仕事を奪われる」危機に直面しているのは、かつてはホワイトカラーと称された職業ではないかと思えるのである。





あくまでも事の当否は別としてだが、真っ先に思い浮かぶのが銀行の窓口である。





私など社会的にはれっきとした個人事業主なのだが、それでも銀行の窓口を訪ねることは滅多にない。今やATMなど、どこにでもあると言って過言ではないし、現金の出し入れだけではなく、急な振り込みなどもカードで用が足りる。





もちろん人それぞれの事情はあろうが、私個人の場合、最後に銀行の窓口を訪れたのは半年ほども前で、それも、カードのICチップに不具合が生じたため再発行してもらう、という用件だった。





当然ながら身分証明書の確認などが必要だが、今や消費者金融なども対面でなく機械で万端処理できるようになっているわけで、実際、支店を統廃合してATMに置き換え、人員を削減しようという動きは、全国で進んでいる。





同じ理由で、携帯ショップなども減る一方だ。





逆に飲食店、ホテル・旅館などは人手不足が深刻化する一方で、外国人観光客が、ようやく新型コロナ禍以前の水準に戻りつつあるというのに、対応できない事態となっている。





早い話が、これまで「誰にでも出来る仕事」などと、不当に低く評価され、真っ先にロボットに取って代わられる、と考えられていた職種こそ、実は機械化が困難で、高等教育を受けていないと務まらない、とされていたデスクワークの方が、急速にAIに取って代わられているのである。





一方、AIが普及してもなくならない仕事だとされているのが、学校の教師だ。





ただしこれも、AIによって仕事内容がまったく変わる可能性が取り沙汰されている。





代表的なものがChatGPT(対話型人工知能)で、今年発表されたばかりだが、史上最速でアクティブユーザー1億人を超えたとか。





従来の検索エンジンとは違い、対話形式で質問に答えたり、エッセイや詩を書く機能まである。ただ、現状ではサービスを提供する側でさえ、





「もっともらしいが事実とは異なる回答をする可能性がある」





と認めている。





日本では実際、あるお笑い芸人さんがバラエティ番組の企画で、自身の離婚原因について質問したところ、元妻は一般人女性(本当は有名タレント)であったとか、離婚についてコメントしたことはなかったとか(週刊誌からワイドショーまで大騒ぎだった)などという回答で、笑うしかなかったそうだ。





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