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侍ジャパン世界一、テレビ地上波ライブ中継がなかった!①

Japan In-depth / 2023年5月18日 18時0分

侍ジャパン世界一、テレビ地上波ライブ中継がなかった!①


渋川智明(東北公益文科大学名誉教授)


渋川智明の「タイブレーク社会を生きる」


 





【まとめ】


・テレビ朝日系列局がない地域でテレビのWBCの決勝戦中継がなかった。


・有料ネット動画配信サービスにアクセスができない人は観戦できなかった。


・アメリカのメジャーリーグ・スター軍団人気でテレビ放映権料が高騰した。


 


▪️大谷VSトラウトの一騎打ちは46%の高視聴率(関東)


 侍ジャパンの2刀流大谷翔平が、WBC(ワールド・べスボール・クラシック)でアメリカのキャプテン、エンゼルスのチームメート、トラウトを3振に打ち取り、世界一になったシーンは地上波TV中継世帯視聴率が46.0%(関東)にも上った。


 全国的に高齢者の視聴率が最も高かった。ところが、宮崎などテレビ朝日系列のテレビ局がない地域では、高齢者や何らかの障害を抱えている人は、パブリックビューイングに出かけることが出来ず、またネット配信したアマゾンプライム、或いはCATV(有線放送)で隣県の放送にアクセスできない多くの人は、決勝戦を自宅で観戦できなかった。


 


▪️野球熱が復活し、大谷人気は社会現象へ



写真)アメリカとの決勝戦の9回表で、ボールを投げる大谷


2023年3月21日 アメリカ フロリダ州 ローンデポ・パーク


出典)Gene Wang / Getty Images North America


 侍ジャパンメンバーだった選手は本格シーズン入りで現在、プロ野球、アメリカのメジャーリーグで活躍している。


 NHKは朝のBS放送中継でアメリカのメジャーリーグで活躍する大谷ら日本人選手のプレーを連日、放送している。大谷の人気は今や社会現象と言えるまで高まっている。侍ジャパンの4番バッター、吉田選手らの日本人選手の活躍も目覚ましい日本のプロ野球もセパ交流戦が始まる。野球のさらなる人気の高まりは、侍ジャパンの世界一によるところが大きい。


▪️テレビ朝日とTBSが放映権を獲得


 今回のWBC中継は、日本ではTBSとテレビ朝日が放映権を得た。最も関心が高く、視聴率も跳ね上がった決勝戦は、TV朝日が中継した。


決勝に至るまでも、大逆転劇などで感動的な試合があったが、TBSとテレビ朝日が分担して中継した。このため、どちらかの系列局がない地方の地域では、準々決勝、準決勝なども中継なしのゲームがあった。


宮崎県在住の知人の話では、サッカーのワールドカップの際も同じような課題があり、地元の公的な懇談会やメディア間の話し合いでは、この問題が話題にはなるが、ネットの普及で、若者中心にテレビ離れ傾向の昨今、局増設も困難だろう。とはいえテレビの社会的影響力はスポーツ中継に限らず大きい。


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