〝ケネディ大統領〟の再来待望 JFKの甥、予想覆す健闘
Japan In-depth / 2023年6月24日 12時32分
樫山幸夫(ジャーナリスト、元産経新聞論説委員長)
【まとめ】
・暗殺されたジョン・F・ケネディ米大統領の甥が大統領選に出馬表明。
・〝泡沫〟の予想に反し、バイデン、トランプ両氏 をしのぐほどの健闘ぶり。
・指名獲得は困難視されるも、今なおケネディ・ ファミリーへの人気が衰えず。
ひさびさの「ケネディ・ファミリー」登場だ。
故ジョン・F・ケネディ大統領の甥、ロバート・ ケネディ・ジュニア氏(69)が2024年の大統領選に 民主党から名乗りをあげている。予備選を勝ち抜くのは困難とみられているが、現職相手の戦いぶりは 予想以上だ。
本命のバイデン大統領、トランプ前大統領の不人気ぶりの裏返しとはいえ、栄華を極めたアメリカきっての名門に対する米国民の憧憬はいまなお強いというべきか。
■華麗なるケネディ・ファミリー、いまも人気
ケネディ・ジュニア氏の伯父、JFKは、米国の内外を問わず、中年以上なら知らぬ人はほとんどいない。
1961年、選挙で選ばれた大統領としては、最も若い44歳で就任(35代)したが、1963年11月、テキサス州ダラスでモーターケードで遊説中、銃撃されて 亡くなった。
その実弟、つまりジュニア氏の父、ロバート・ F・ケネディ氏は兄政権で司法長官をつとめ、その後は上院議員として活躍。1968年の大統領選に出馬し、カリフォルニア州の予備選で勝利宣言した直後にやはり撃たれて死亡した。
ケネディ家は多くの悲劇に見舞われながらも、〝華麗なる一族〟として長く米国を象徴する存在だった。
故大統領のジャクリーン夫人はその美貌と才知で夫の死後も敬愛されたし、JFKの義弟は英国出身のかつての人気俳優、ピーター・ローフォードで、ハリウッドとの接点にも恵まれた。
兄弟の末弟、エドワード氏も一家の地元、マサチューセッツ州選出の上院議員を長くつとめた重鎮だった。ジミー・カーター大統領が共和党の新人、ロナルド・レーガン氏に敗れた1980年の大統領選では、有力候補に擬せられた。
故大統領の長女は、オバマ政権時代に駐日大使だったキャロライン・ケネディ女史。
ファミリーの多くは政界で活躍し、ジュニア氏の 兄、その息子、エドワード氏の長男もそれぞれ下院議員を務めた。ジュニア氏の姉もメリーランド州の元副知事という錚々たる顔ぶれだ。
日本や英国のように皇室や王室が存在しない米国において、ケネディ一家はそれに代わる存在とみる米国民も少なくない。
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