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「高岡発ニッポン再興」 その88 カラス捕獲、おとりゼロの日数は

Japan In-depth / 2023年7月3日 18時0分

「高岡発ニッポン再興」 その88 カラス捕獲、おとりゼロの日数は


出町譲(高岡市議会議員・作家)





【まとめ】


・古城公園の美しさを阻害するカラス対策強化。


・高岡市職員が毎週、檻に行って業者の捕獲数確認すべき。


・税金投入事業だけに、監視する義務がある。


 


そして古城公園の美しさを阻害している、もう一つの要因はカラスです。カラスのねぐらとなっており、糞が至るとことに落ちているのです。高岡市では、「高岡の陣」と名付けて、カラス対策を強化しています。また去年は新たにカラスの檻を設置しました。


私は連日、散歩してこの檻を見ていますが、私の見る限り、このところカラスは捕まっていません。市当局は去年、おとりのカラスを入れていると説明していましたが、おとりも入っていません。そこで質問しました。去年設置されたカラスの檻で月別の捕獲数はどれぐらいでしょうか。


それに対し、市側はこのように答弁しました。


「月別の捕獲数は、6月ゼロ、7月29羽、8月16羽、9月2羽、10月4羽、11月1羽、12月ゼロ、1月1羽、2月36羽、計89羽」。


なぜ、2月までしか数字を公表しないのか。あとで、聞いてみると、市当局は2月末で捕獲作業を打ち切っているそうです。つまり、檻にエサを入れたりしていないのです。再開したのは6月です。カラスの繁殖期なのに、なぜ捕獲しないのでしょうか。高岡市では、愛鳥週間が5月後半にあるためだと説明しました。私は切れ目なく、365日捕獲作業を行うよう求めました。カラス退治の本気度が問われているのです。


山階(やましな)鳥類研究所特任研究員の中島功さんは、古城公園の檻も視察したこともあるカラス対策の第一人者です。私がカラスの檻の写真を送ると、中島さんは「365日2羽以上のおとりのカラスを飼い続けるべきだ。ビーフジャーキーやパンでは数週間で死んでしまう」と主張しています。先進自治体では、365日2匹のカラスを飼育するため、毎日、豚の生肉を出しているといいます。途中でおとりが死ぬと、別の自治体からカラスを提供してもらっているそうです。


古城公園ではカラス捕獲用の檻があります。古城公園内にある檻で、おとりのカラスがいない日数について把握しているのでしょうか。


当局は日数を正確に把握することは困難との認識を示した上で、「週2回の捕獲の際、おとりのカラスがいなかった日をもとに推測すると、去年設置された捕獲檻において3週間程度、いない日があったと考えられる」と答弁しました。


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