日本の英語発信がなぜ重要か JAPAN Forwardの軌跡から その1 日本の実態はゆがめられてきた
Japan In-depth / 2023年7月7日 23時0分
古森義久(ジャーナリスト/麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・日本が国際社会に英語で発信する必要性高まる。
・米欧、中韓政府からの対日本フェイクニュースは数え切れない。
・日本政府は長年反論してこなかった。
日本が国際社会で自国について明確な発信をすることの必要性は日に日に大きくなってきた。その発信はしかも日本が苦手としてきた英語でなければ意味がない。この作業を実際にどのように進めるべきか。ここに一つのケーススタディーとも呼べる実例がある。私(古森義久)がここ7年ほど関与してきた日本発の英語メディアJAPAN Forwardの歩みについて報告したい。
総合雑誌WILLの最新号、2023年8月号に載った対談の転載による報告である。
「岸田文雄首相は日本を真の軍事大国にすることを決めた」―アメリカのタイム誌の2023年5月の虚報だった。米欧のメディア、あるいは中国や韓国の政府当局による日本についてのフェイクニュースは数えきれない。「日本はいま中国への再侵略を計画している」などという中国の最近の言明もあった。
「日本軍は若い女性を強制連行し20万人の性的奴隷を集めて、虐待した」、「日本軍は南京で35万人の中国民間人を殺した」―歴史にからむ虚構の主張も多かった。次元の低いところでは「日本人はセックスをしないから出生率が低い」、「日本の女子中高生のうち50万ほどが援助交際をしている」などという虚偽報道もあった。
日本政府はこの種の濡れ衣のフェイクにも長年、一切、反論しなかった。日本の民間も同様だった。だがこのマゾ的な沈黙も安倍晋三政権の後半からかなり変わってきた。
そして民間では6年前、日本の現実、真実を英文で海外に発信し、フェイクがあればただちに反論するという使命を掲げたJAPAN Forwardという新ネットメディアが誕生した。以来この「日本よ、前へ」という意味の英語メディアは驚異的な成長を遂げてきた。いまでは日本発のニュース・評論の中枢国際媒体としてアメリカ、アジア、欧州などで多数の読者を獲得した。
ではこのJAPAN Forwardはどんな報道活動によって、その国際的な認知を確立したのか。発足当時からの枢要メンバーの同媒体の特別顧問、古森義久氏と実際の報道や論評に日夜、かかわる専属記者のアリエル・ブゼット氏に対談の形でその実態を語ってもらった。(WILL編集部)
▲写真 アリエル・ブゼット記者(執筆者提供)
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