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リベラルメディアが報じないアメリカの出来事

Japan In-depth / 2023年7月13日 11時36分

 


 ▽シフ議員はとくにイギリス政府の元諜報員が米側民主党筋の委託で作成した「スティール文書」のトランプ氏に関する虚偽の記述を事実として宣伝し、米議会下院の公式議事録に記載して、意図的に議会に誤認させた。


 


 ▽下院はその結果、シフ議員の虚偽発言を非難する問責決議を本会議の場で議長が同議員に対して読みあげ、同議員の不正な行動に対して下院倫理委員会が特別の調査を開始して、その責任を追及することを決めた。


 


 以上のように同決議はシフ議員が「議会、同委員会、米国民を意図的にだました」という厳しい記述で同議員を糾弾していた。下院議員が問責処分を受けるのアメリカ議会の長い歴史でもシフ議員が25人目、この20年間では3人目だという。


 


 同議員自身も同僚の民主党議員も共和党主導のこの問責決議に反対票を投じたが、下院本会議として公式に同決議を採択した結果、トランプ氏にかかったロシア政府との共謀という非難には根拠がないとする総括を連邦議会の下院全体として公式に認めたこととなった。


 


 しかもトランプ氏の「疑惑」を宣伝した議員に議会として懲罰を加えるという展開はバイデン政権司法省下の検察や連邦捜査局(FBI)がなお進めるトランプ氏に対する他の捜査や起訴の措置への共和党側の団結した強固な反撃とも認識される。


 その結果、トランプ氏を中核とするこんごの大統領選キャンペーンでは民主、共和の激突がさらに錯綜し、加熱する見通しともなってきた。その激突は現段階では共和党側が一時的にせよ、優位に立った観がある。だが日本の主要な新聞、テレビの報道ではそんな構図はまず浮かんでこない。


*この記事は日本戦略研究フォーラムのサイトに掲載された古森義久氏の寄稿論文の転載です。


トップ写真:下院司法委員会にて質問するアダム・シフ米下院議員 2023 年 6 月 21 日 米国・ワシントン DC 


出典:Photo by Chip Somodevilla/Getty Images


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