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オランダ「エネルギーを貯蔵する街」メディアツアー報告2

Japan In-depth / 2023年7月15日 12時36分

オランダ「エネルギーを貯蔵する街」メディアツアー報告2




安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)





【まとめ】





・デンハーグにある「the Green Village」は産学民自治体によるエネルギー研究開発拠点。





・水素エネルギー貯蔵システムを視察。





・電力を長期的に水素で貯蔵するシステムの実証事件に学ぶものあり。





 





「大阪・関西万博」の開催が2年後の2025年と迫ってきた。2005年に開催された「愛・地球博」に続き、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会だ。今回、オランダ王国企業庁主催のメディアツアーに参加したので概要を報告する(その2)。





■ グリーンビレッジ





次に訪れたのはオランダ第3の都市、デンハーグにある「the Green Village(グリーンビレッジ)」。





デルフト工科大学のキャンパス内にある、持続可能な未来に向けたさまざまなイノベーションと技術開発を推進する、広大な野外実験室とも言うべきプラットフォームだ。









▲写真 The Green Villageの鳥瞰CG図 ⒸThe Green Village Facebook 公式ページ





グリーンビレッジは、欧州地域開発基金、南ホラント州、デルフト市、アリアンデル市、ガステラ市、その他多くの自治体によって支援されている。





ユニークなのは、研究者、学生、新興企業、起業家、政府機関が一体となり、「持続可能な建築とリノベーション」、「未来のエネルギーシステム」、「気候適応都市」の3つの研究テーマに取り組んでいることだ。オランダが得意とする産学連携が実践されており、持続可能なビジネスモデルの開発を目指している。









▲写真 「the Green Village」内に立つさまざまな実験棟 ⒸJapan In-depth編集部





■ 24/7Energy Lab(トウェンティーフォーセブン エナジーラボ)





数々の実験的試みの中で、筆者が特に興味を持ったのは、「24/7 Energy Lab」という、水素を使ったエネルギー貯蔵プログラムだ。24/7とは24時間7日稼働してることを意味する英語で、日本語に訳すと「年中無休」だろうか。









▲図 24/7Energy Labの概念図 出典:The Green Village





ご存じの通り、再生可能エネルギーの代表格、太陽光発電や風力発電は常時発電するわけではない。太陽光は夜は発電できないし、風力は風が吹かなければ発電できない。また、季節によって発電量が変動することもある。太陽光は夏場に発電量がMAXとなり、冬場は落ちる。再生可能エネルギーにより作られた電力が余ったときにそれを貯蔵しておき、必要な時にそれを使えば効率が良い。





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