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「中台戦争2027」(中)ロシア・ウクライナ戦争の影で その2

Japan In-depth / 2023年7月26日 12時15分

基本的には「中国は中国、台湾は台湾」であるとの立場で、現状、公式に主権国家として承認している国が13に過ぎない状況を変化させねばならない、としている。ちなみに、と言うか、これも読者はご存じと思われるが、日本政府も1972(昭和47)年に中国と国交を樹立した際に台湾との国交を断絶した。





現在の台湾議会(立法府と呼ばれる)においては、この民主進歩党が62議席と与党系無所属1議席を加え計63議席の安定多数を確保しているが、最大野党とされる国民党も38議席と、野党系無所属2議席を加えた計40議席を持ち、二大政党制と称されている。





つまり、現状では独立派が優勢ということになるのだが、その背景には「天然独」と称される人たちの存在があると言われている。





天然独とは読んで字のごとく「生まれついての独立派」という意味だが、おおむね1990年代以降に生まれており、前述した蒋介石(1975年没)による戒厳体制も知らなければ、東西冷戦も知らない世代で、自分たちのアイデンティティは「台湾人」だと考えている、というわけだ。





その他の野党は全部で9議席だが、その中でも「第三極」として注目されつつあるのが、台湾民衆党だ。





現状わずか5議席にとどまっているが、中国との関係性では、





「〈独立〉も〈統一〉も非現実的。現状維持がベストの選択」





であるとして、独立派と統一派との間で政権が行き来していた状況にうんざりしている無党派層や、前述の天然独の間でも支持を拡大しつつある。





彼らに言わせれば、





「歴史的にも、台湾が中国の一部であったことはない」





ということになり、これが独立派からも支持を受けている理由のひとつだ。





次回、この問題をもう少し深掘りしつつ、中国共産党の本心はどのあたりにあるかを考察しよう。





(その3に続く。その1)





トップ写真:台湾の国慶日(建国記念日に相当)でスピーチをする蔡英文総統(2022年10月10日 台北)出典:Photo by Annabelle Chih/Getty Images




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