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印タタ、英国でバッテリーセル工場建設へ

Japan In-depth / 2023年7月28日 18時0分

印タタ、英国でバッテリーセル工場建設へ




中村悦二(フリージャーナリスト)





【まとめ】





・タタ・サンズ、英にEV用バッテリーセルの“ギガファクトリー”建設。





・2026年生産開始、傘下ジャガー・ランドローバーのEVに搭載。





・スナク英首相は「経済成長に貢献する」と歓迎。





 





インドのタタ財閥の持株会社、タタ・サンズは英国に電動車用バッテリーセルの“ギガファクトリー”を建設する。投資額は40億ポンド(約7,290億円)だ。具体的には、タタ・サンズ傘下の英高級車メーカーであるジャガー・ランドローバーが行う。建設地はイングランド南西部のサマセット。





ギガファクトリーは米国の電動自動車メーカー、テスラの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスクの造語とされるが、10億の単位であるギガに由来する。





当初の年産能力は40ギガワット時、従業員規模は4千人とされる。





ロイター電によると、生産開始は2026年で、バッテリーはジャガー・ランドローバーの「レンジローバー」、「ディフェンダー」、「ディスカバリー」、「ジャガー」ブランドの電池式電動車に搭載するという。





ジャガー・ランドローバーのこの件の発表時であった7月19日に、同社工場を訪れたインド系のリシ・スナク英首相は「これは、わが国の自動車製造業界の強さと熟練労働者に対するタタ・グループの信頼の証し」とし、環境汚染や気候変動をもたらす廃棄物を出さないゼロエミッション車へのグローバル規模の移行が進展している折「経済成長に貢献する」と述べた。









▲出典:SMMT(英国自動車製造販売者協会)





■時代の変遷を感じさせる動き





タタ・グループの自動車部門を担うタタ自動車のプネ工場(マハラシュトラ州)を訪れたことがある。1985年のことだが、車体下部は掘り込み部から作業できる組み立て工場で、日本のメーカーの工場に似ているのに驚いた。工場の関係者に聞いたところ、豪州市場を撤退した日産自動車の設備を買い取り移転したとのことだった。似ているわけだ。





現タタ・サンズ名誉会長のラタン・タタが、戦前からタタ・グループを率いてきたJ・R・D・タタから時期後継者に指名されグループの陣頭に立った数年後の頃で、自動車部門の強化にも力が入っていた。





そのタタ・グループが、今度は英国に電気自動車用バッテリーセルのギガファクトリーをつくる。インドのモディ首相は就任来、「make in India」を提唱してきたが、同グループの動きはその提唱を踏まえながらもそれを超えている。時代の変遷を感じさせる動きだ。





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