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「馬場独演会」から読み取る維新のホンネと思惑

Japan In-depth / 2023年7月30日 23時0分

それはそうだろう。思想信条、政策の中身を批判するのではなく、それ以前に党の存在そのものを踏みにじられたに等しいのだから、両党に投票した有権者をも侮辱することになるだろう。





両党の抗議に対し馬場氏は、「政治家としての信念、理念をもって発言している」と引き下がる気配を見せない。共産党については破壊活動防止法の調査団体であることにあらためて言及、謝罪、発言取り消しを否定している。





立民、共産党の弁護をするつもりは毛頭ないが、国会論戦と違って、反論する相手がその場にいないネットニュースで一方的に批判するのは、穏当さを欠き、品性をも疑われる発言といわれてもやむをえまい。





馬場氏は2022年2月、立民の菅直人元首相が維新を「ヒトラー」になぞらえて批判したとき、共同代表として菅氏の事務所に怒鳴り込み、これが元首相と公党の党首かと目、耳を疑うような低次元の口論を展開した。





自分を批判するのは許さないが、自分は存分に相手を糾弾しても許されると考えているようだ。 





国会の内外で不祥事を起こすのは、維新の議員が圧倒的に多いことを聞かれても「ご期待いただいた皆さんに謝罪申し上げたい」と述べた程度で、どこに問題があるのか真剣に検討しているフシは感じられなかった。 





■「十両」が「横綱」をライバル?





自民党への見方は興味深い。





「横綱と十両」といっておきながら、一方では「ライバル」という。十両が横綱をライバルというのは、ちゃんちゃらおかしいが、すでに本心では自民党と対等と考えているのだろう。自民党は苦笑するしかあるまい 





本心といえば、言葉尻を捕らえるわけではないが、聞き逃せないのは、大阪都構想について、「悲願」「いまちょっと凍結している」という発言だ。





過去2回にわたる住民投票で大阪市民から「ノー」を突き付けられたにもかかわらず、なお未練を残しているように聞こえる。機会があれば再び実現に向けた行動を起こすということなら、その執拗さ、執念深さには驚く。





■大胆な野望達成できるか





馬場発言からうかがえることを要約すれば次のようになろうか。





「立憲民主党、共産党は相手にせず」、「公明党との協力は終了、これからは対決」、「自民党民党は大横綱だが、すでに対等に渡り合える力を備えつつある」ー。





これで反自民勢力結集の構想は潰えたというべきで、野党の結束が乱れれば自民党を利すことになるが、おかまいなし。野党が割れて自らが自民党に次ぐ勢力になった場合、公明党に代わって、あわよくば大連立の一翼を担うことができると考えているのかもしれない。





大胆な野望だが、その目論見は成功するか。次の総選挙では、ぜひともお手並みを拝見したい。





その前に、不祥事議員をすべて追放してほしいと願う有権者も少なくないと思うが・・





トップ写真:日本維新の会馬場伸幸代表 2023年4月12日 衆議院第1議員会館にて ⒸJapan In-depth編集部




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