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「セメント王」浅野総一郎物語⑭ 高岡・伏木港で日本郵船と対決

Japan In-depth / 2023年8月4日 18時0分

伏木の業者が選んだのは、浅野回漕店でした。伏木の業者は日本郵船への荷出しをやめ、総一郎と取引することになったのです。価格は総一郎が提示した100石当たり60円。浅野回漕店は5万石の積み荷を引き受けた。


その後、高岡と伏木の業者は富山の知事と同行して上京した際、総一郎を料亭に誘った。


「われわれは、これまで相当無駄なお金を使っていました。日本郵船に言われれば、仕方ないと思っていたのです。しかし、浅野さん、あなたのおかげで、助かりましたよ。数万円儲けたようなものです」。


浅野はこう話しました。「私は適正な価格で運んだだけです。60円でも十分に利益がでるのです。でも故郷の人に喜んでもらってありがたいです。なにせ昔、夜逃げした身ですから」。総一郎はこの日の酒を痛飲しました。借金漬けで夜逃げした総一郎ですが、故郷への恩返しをしたのです。


(⑮につづく。①、②、③、④、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫、⑬)


トップ写真:伏木冨山港 出典:観光庁「Cruise Port Gide of Japan」


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