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日米豪比合同軍事演習、欧州とも連携 南シナ海で中国けん制へ

Japan In-depth / 2023年8月31日 17時0分

日米豪比合同軍事演習、欧州とも連携 南シナ海で中国けん制へ




大塚智彦(フリージャーナリスト)





「大塚智彦の東南アジア万華鏡」





【まとめ】





・8月24日から実施された日米豪海軍合同軍事演習に比軍も参加。





・マルコス大統領、欧州各国との防衛関係強化を視野に入れている。





・国際的な包囲網で中国に圧力をかけることを念頭に置いている。





 





フィリピンの西方海上で8月24日から実施された日米豪海軍による合同軍事演習にフィリピン軍も参加、南シナ海での動きを強める中国に対して同盟国が一致協力して牽制することになった。





特にオーストラリアとフィリピンによる規模の大きな合同演習参加は初めてのケースとなり、オーストラリア政府の南シナ海でにおける安全保障への深い関心を裏付ける形となり、両国にとっては画期的な演習となった。





25日にフィリピン・ルソン島ザンバレスで合同演習を視察した後に会見したオーストラリアのリチャード・マールズ国防相は「南シナ海の安全保障は豪にとっても重要で今後も共同巡視活動などを通じて比側と協力していきたい」と意気込みを明らかにした。





今回の合同軍事演習には海上自衛隊から護衛艦「いずも」が参加した。









▲写真 日本と米国、フィリピンの沿岸警備隊との三国間海上演習(2023年6月6日、フィリピン西部バターン州の海岸沖)出典:Photo by Jes Aznar/Getty Images





★欧州との防衛関係強化へ 比大統領





こうした同盟国との関係強化に加えてマルコス大統領は欧州各国との防衛関係強化を視野に入れていることが明らかになった。





地元紙「インクワイアリ」が伝えたところによると、マルコス大統領は8月29日にジェームズ・スペンサー・クレバリー英外相とマニラのマラカニアン大統領宮殿で会談し、その際「安全保障と防衛に関して英国をはじめとする欧州と同盟とパートナシップの関係を模索する」との展望を明らかにしたという。





これに対しクレバリー外相は「英国は東南アジアに関心を持っているおり、二国間関係を最大限に活用したい」と前向きの見解を示した。





フィリピンは南シナ海での中国による一方的な海洋権益主張によって比排他的経済水域(EEZ)内で中国が不法な行動を続けているとして米など同盟国との軍事的協力を強化しており、こうした枠組みに英をはじめとする欧州との関係を強化することで対中国に対して国際的な包囲網で圧力をかけることを念頭にしているとされる。





★豪軍とさらなる軍事演習を予定





そうした中での今回の日米豪との共同軍事演習の実施だったが、フィリピン側軍当局者は今後オーストラリア軍との間でさらに規模を大きくした軍事演習の計画があることを明らかにした。





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