「野球中華思想」を排す(上)スポーツの秋2023 その1
Japan In-depth / 2023年9月25日 18時0分
次が、前述の18年前=2005年だが、警備が強化され、この時は55人が飛び込むにとどまったという。
今回は、遊歩道の一部が封鎖されたり、一部には飛び込み防止柵が設置されるなどしたが、それでも完全に押さえ込むことはできず、26人が飛び込んだ。とは言え逮捕者や負傷者は報告されておらず、警備は成功したと言ってよいだろう。
話を少し戻して、このように「18年間、待ちに待った優勝」であったことが経済効果を押し上げる一因になったと、専門家は見ている。2~3年に1度のことであったなら、ここまで盛り上がることはなかっただろうと、先ほど引用した新聞記事にも書かれていた。
そのような阪神ファンだが、成績がふるわなかった頃は、
「甲子園で巨人に勝ってくれれば、順位がどうであろうと、そんなの関係ない」
などと言われていた。実際に誰かが公言したのか、そのあたりは定かではないが。
今年は巨人が低迷し、クライマックス・シリーズにさえ進出できないBクラス=4位以下に終わる確率が高い、とまで言われている(9月24日現在)。
そのようなことになった原因として、世上よく言われるのが、阪神の岡田監督と巨人の選手起用の差だ。
岡田監督は、昨年まで守備位置が固定できなかった点を改め、ファースト大山、サード佐藤(輝)を固定し、レフトとの兼任をやめた。一方では昨年ショートの定位置をつかんだ中野をセカンドにコンバートした。ショートの定位置は木浪が受け継いだが、右投げ左打ちの彼は「恐怖の8番打者」としても機能したのである。
一方では投手・野手を問わず、成績がふるわない者は容赦なく二軍に落とした。試合での采配においても、代走を3人続けて起用したり、1イニングに投手を4人登板させて無心点で切り抜けたこともある。
原監督の方はどうであったか。
15年にわたってショートの定位置を守ってきた坂本はじめ、中田、丸といった、年齢的にピークを過ぎた選手をなかなかコンバートできず、そろそろシリーズの行方が見えてきた9月に入ってから、突如として坂本にサードを守らせた。
このコンバートは、その後の成績を見る限り、成功だったようにも思えるが、いくらなんでも遅きに失したとの批判は免れ得ないだろう。
日本の野球ファンはこういう話題が大好きで、メディアもまた、企業社会の人事や経営にからめて野球を語りたがる傾向がある。と言うより、そうした切り口で取り上げれば数字(視聴率や販売実績)が取れる、と考えられているのだろう。
この記事に関連するニュース
-
岡田阪神「生え抜き純血野球」の限界…チーム底上げ不発で終わらぬ貧打地獄
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月27日 12時10分
-
【阪神】岡田監督「お前ら勝手に決めろ」 近本の打順を4番から1番に戻した衝撃の舞台裏
東スポWEB / 2024年6月25日 14時48分
-
阪神・岡田監督 野手陣に大号令「自分を取り戻せ」 主砲・大山は4番で復帰有力「前を向いて頑張る」
スポニチアネックス / 2024年6月21日 5時17分
-
【阪神・近本 語る(1)】連覇のカギは“岡田封じ”!?「みんなが打っていたら…」
スポニチアネックス / 2024年6月20日 5時18分
-
パ全球団入団拒否の高校生「えらい叩かれた」 巨人は指名回避…ドラフト当日の“事件”
Full-Count / 2024年6月2日 6時50分
ランキング
-
1【巨人】阿部監督は勘違い連発の審判団を擁護「審判の方も人間ですから」
東スポWEB / 2024年6月30日 19時1分
-
2【陸上】衝撃Vの久保凜 いとこは久保建英 サッカー少女時代の憧れは澤穂希とブラジルのスター選手
スポニチアネックス / 2024年6月30日 17時19分
-
3大谷翔平の26号は「昨日じゃなかった?」 3時間45分の死闘…指揮官のボケに報道陣爆笑
Full-Count / 2024年6月30日 12時34分
-
4【広島】巨人に惜敗の新井監督 6月首位について「失礼なこと聞くね、君。当然でしょ」
東スポWEB / 2024年6月30日 18時56分
-
5町田が10人のG大阪に逆転勝利で首位キープ 途中出場のパリ五輪候補FW藤尾翔太が勝ち越しPK
スポニチアネックス / 2024年6月30日 20時11分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)