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李在明逮捕令状棄却、来年の韓国総選挙に影響必至

Japan In-depth / 2023年9月28日 17時0分

すると20日の夕方、入院中の李代表は、それまで2回に渡って不逮捕特権を放棄するとしていたにもかかわらず、自身のフェイスブックで「否決」を訴えた。





3カ月前に約束した「不逮捕特権の放棄」をあっさりと覆した李在明の決死の訴えは、むしろ逆効果を招いた。民主党に好意的な『京郷新聞』や『ハンギョレ』などの革新系のメディアまでも李氏を批判し、民主党内でも李在明逮捕の可能性が高まることを予想する意見が増えた。





21日、国会で表決が行われる直前、李在明氏は病院を訪れた非明系のパク・グァンオン院内代表に会って「党を統合的に運営する」と約束した。要するに「総選挙で公平な公認をする」という懐柔策だった。しかし約束を何度となく違えてきた李在明の言うことなど信頼できないと判断した議員から29票の反乱票が出て、李在明に対する逮捕同意案は国会で可決された。





■李代表の逮捕不許可は来年の総選挙に大きな影響





逮捕同意案の可決後、李在明氏の第一声は「検事独裁政権の暴走を防ぎ、民主主義を守りぬきます。国民だけを信じて行きます」というもので、支持者に結束を訴えた。23日には、入院先の病院の医師の勧告により、断食も中止したという。目の前に迫った26日の裁判所での逮捕状審査に出席するためとみられる。令状審査に当事者が出席しないと不利になるからだ。





しかし今回の裁判所の逮捕不許可決定で、崖っぷちに追い込まれていた李在明代表は、最大の危機を回避することに成功した。民主党内では、親李在明系議員とその支持者たちによって、可決に票を投じた李在非明系議員を炙り出す「裏切り者狩り」が、さらに勢いを増している。





今回の裁判所判断について、令状審査経験がある部長判事出身の弁護士は「証拠隠滅の懸念よりは野党代表という存在にウエイトを置いた判断。被疑者自ら誠実に裁判を受けるという野党代表をあえて拘束する必要があるかという考えが作用したもの」と解釈した(中央日報2023・9・27)が、一部では劉部長判事の思想的背景が作用したとの指摘もある。





李在明代表の拘束が不発に終わり、今後、各事件起訴に根拠を提供した関係者が法廷で一貫した陳述を続けるのかどうかなどが変数として浮上することになった。





水原地検などが継続中の李在明関連の残る疑惑捜査の動力も失われかねない危機に置かれた。▽サンバンウルグループの李代表に対する後援金疑惑▽証拠隠滅など司法妨害疑惑▽大庄洞疑惑のうち天火同人1号428億ウォン約定疑惑▽亭子洞(チョンジャドン)ホテル特恵疑惑などに対する捜査が現在進行形だ。





検察関係者は「すでにふくらんだ疑惑に対する捜査をしないわけにはいかない。李在明代表が拘束されず証人が心理的に萎縮するなど捜査に困難が生じる恐れがある」と話した(中央日報2023・9・27)。





次期大統領の最有力候補にも挙げられる李在明氏が収監を回避したことで、野党との対立が深刻化する尹錫悦(ユンソンニョル)政権にも打撃となり、来春の総選挙に向けた政局に大きな影響を与えるとの見方が広がっている。





トップ写真:2022年3月9日の大統領選挙に向けたテレビ討論会を前に見守る与党民主党の大統領候補李在明(2022年3月2日 韓国・ソウル)出典:Photo by Jung Yeon-Je - Pool/Getty Images




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