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「目をみはる」インドの変化

Japan In-depth / 2023年10月18日 11時6分

それにしても、インド知識人のレベルは高い。人口は14億もあり、官僚、政治家、知識人の世界での競争は日本や中国の比ではないようだ。経済が急成長する中でかくも熾烈な出世競争を勝ち抜いてきた人々だけが権力と尊敬を勝ち取る社会という点では、日本の1950-60年代、中国の1980-90年代に似ているのかなと思う。





勿論、「変わらない」インドも健在だ。インド官憲の上から目線や無秩序な交通混雑は相変わらずで、あの喧騒と混沌の集合体は一朝一夕では変わりようがない。他方、モディ政権が進めた「インド製造」政策や各種税制改革の成果も着実に出始めている。数年前に比べても、道路や電気インフラの整備は進んでいるようだ。





インド進出日系企業数は1400社ほどだが、その7割以上が「黒字」で「事業を拡大」するという。日本企業の海外中期有望国調査でも、昨年インドが中国を抜き一位になった。更にインドの中産階級の割合は2022年に30%だったが、2030年に46%、2046年には63%になるという。これが本当なら、もの凄いことだ。





こう書き連ねてきたら、「一体インドとは何か」という根本問題に再び突き当たった。今筆者に答えはない。もしかしたら、「インド」というのは、英国が植民地にした巨大で多様な社会の集合体をイギリス人が勝手に「インド」と呼んだだけなのかもしれない。そうだとすれば、「インドはインド人にも分からない」のも当然だろうと思う。





さて、続いては、いつもの通り、欧米から見た今週の世界の動きを見ていこう。ここでは海外の各種ニュースレターが取り上げる外交内政イベントの中から興味深いものを筆者が勝手に選んでご紹介している。欧米の外交専門家たちの今週の関心イベントは次の通りだ。





10月17日 火曜日 ヨルダン国王、ドイツ訪問、独首相と会談





仏大統領、アルバニア首相と会談





トルコ外相、レバノン訪問





中国、「一帯一路」首脳会議を主催(18日まで)





10月18日 水曜日 中露首脳会談





米大統領、イスラエル訪問





米上院外交委員会、新在イスラエル米国大使の指名を検討





ロシア外相、北朝鮮訪問(19日まで)





10月19日 木曜日 インドネシアと韓国の中銀が政策金利を決定





アイスランドでThe Arctic Circle Assembly 会合(22日まで)





10月20日 金曜日 米大統領、欧州委員会委員長ら欧州首脳と会談





10月22日 日曜日 スイス、連邦総選挙





ベネズエラ野党の予備選挙





アルゼンチン、総選挙





今週も時間の関係でこのくらいにさせて頂こう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。





トップ写真:ニューデリーの町の様子。(2023年9月23日 インド・ニューデリー)出典:Photo by Dan Kitwood/Getty Images




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