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ハマスーイスラエル戦争、韓国に危機感

Japan In-depth / 2023年10月27日 17時0分

 そうなれば、当然北朝鮮が、この局面を利用して韓国への挑発を仕掛けてくることは十分に考えられる。北朝鮮は最近、韓国に対して軍事挑発を行う可能性を何度も示唆してきた。今年4月に北朝鮮は金正恩総書記が韓国の地図を掲げ、平沢の在韓米軍基地とみられる首都圏周辺を指さす様子を撮影した写真を公開した。その際に金正恩は「戦争抑止力をさらに実用的・攻勢的に拡大し、効果的に運用しなければならない」と述べたという。 


こうしたことから米韓は、北朝鮮への牽制を強めている。韓国空軍は10月22日にも、朝鮮半島南側で、米軍のB52戦略爆撃機と日本の戦闘機とともに合同訓練を行った。合同訓練には、B52の他、韓国軍のF15戦闘機、航空自衛隊のF2戦闘機などが参加した。


米韓、米日で合同訓練を行ったことはあるが、3カ国の航空戦力が同時に空中訓練を行うのは初めてだ。ロシアと北朝鮮の軍事協力強化、ロ・朝両国とイランの支援を受けるハマスのイスラエルへの奇襲攻撃事態を受け、米韓日の安全保障協力が一段と緊密化した形だ。


   


■ 韓国軍、北朝鮮―ハマスの軍事協力を異例に公開


韓国軍の合同参謀本部(合参)は10月17日、「イスラエルの防御網を突破して奇襲攻撃したパレスチナ武装勢力『ハマス』は、武器取引、戦術規範、訓練など幾つかの分野で北朝鮮と連携していると判断される」と発表した


韓国軍の調査によると、ハマスの武器の一部は北朝鮮の輸出品であることが明らかにされた。「合参」は「メディアで報じられたハマスの対戦車兵器F7は、北朝鮮がRPG7を輸出する際に用いている名称」と説明した。


ハマスの占領地であるガザ地区や、レバノンの親イラン武装勢力「ヒズボラ」の活動地に近いイスラエル北部国境一帯では最近、信管にハングルで「パン-122」と表記された北朝鮮製122ミリ放射砲弾(多連装ロケット砲弾)と推定されるロケット弾も見つかった。合参関係者は「北朝鮮がさまざまな武器を中東地域の国や武装集団に輸出している状況が引き続き明らかになっている」と語った。


 


 韓国軍「合参」が「現在進行中」の国際問題について情報分析結果を公開するのは異例のことだ。韓国政府と韓国軍は、今回のイスラエル・ハマス紛争が北朝鮮の対南戦略、韓国国内世論など韓国の国家安全保障にも影響を及ぼしかねないと判断し、緊急に一部の事項を発表したのである。


■ 北朝鮮、ハマスに武器だけでなく戦術も供与か


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