中東危機での国際秩序の地殻変動とは
Japan In-depth / 2023年10月30日 0時0分
こうした激動を政策的に分析するアメリカ側の論文は他にも登場した。
歴代政権の国務省や国家情報会議に在勤したベテランの戦略問題研究者のロバート・マニング氏らが10月11日に発表した「最新中東情勢とそのグローバル的結果」と題する論文はその典型例である。
その骨子は以下だった。
▽つい先月まで一応の安定と和解に向かうかにみえた中東情勢は電撃的に悪化して、アメリカの対外姿勢全般を変容させることになった。
▽中国、ロシア、イランの枢軸は反米の連帯をあらわにし、国際情勢全体での対立を露骨かつ険悪にして、グローバルな対決構図を深刻にする。
▽米空母の即時の中東派遣に象徴されるアメリカのイスラエル軍事支援はこれまでの中国への軍事抑止やウクライナへの軍事支援を減らす可能性がある。
こうした世界情勢の構造的な変化が日本への重大な影響を及ぼすことは当然である。
*この記事は日本戦略研究フォーラムの「内外抗論」というサイトに掲載された古森義久氏の寄稿論文の転載です。
トップ写真:ガザ地区南部でイスラエルによる空襲で破壊された建物 ガザ地区カーンユニス(2023年10月29日)出典:Photo by Ahmad Hasaballah/Getty Images
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