世界に冠たる大麻漬けドイツ(?) たまにはタバコの話でも その5
Japan In-depth / 2023年11月1日 11時0分
そして、離島で密かに大麻草を栽培していた、二人組の資金源にして友人であった白人が殺害され、畑は焼き払われる。
復讐を誓った二人組は、かつて2世部隊に加わって戦火をくぐってきたという、老日系人たちの力を借りて軍服と武器、そしてオンボロの軍用トラックを調達し、タバコ会社が土地買収のために用意してきた現金強奪を企てる。繰り返しになるが、荒唐無稽なドタバタながら、結構面白かった。
ここで見ておきたいのは、こうした映画が作られた背景には、1980年代には早くも、
「そう遠くない将来タバコは大麻に取って代わられるだろう」
と考える人たちが現れていたということである。
日本では、時折有名人が大麻に手を出してスキャンダルとなる程度で、合法化と言われてもさほどリアリティーを持てないが、政治家もメディアも大好きな「世界の大勢」のベクトルは、いささか異なるものであった。
さらに言えば、オランダでは大麻はとっくの昔に合法化されている。
このためロンドンのヒースロー空港では、アムステルダム発の便から降りてきた者には、税関の荷物検査がひときわ厳しくなるというのは、知る人ぞ知る話であった。
だからと言って、オランダの若者が皆ラリっているのかと言われたならば、まあ当たり前の話だが、断じてそのようなことはない。大麻はタバコよりも中毒性が低い、と考える人たちもいて、これが大麻合法化の論拠のひとつとなってもいる。
そうではあるのだけれど、お世辞にも健康によいとは言えない物を、あえて解禁しようという発想には、やはりついて行けないもの感じる。
あくまでも私個人の考えであることを明記しておくが、どうも大麻の合法化に向かう国々の本当の狙いは、タバコに代わる「内需」と税収増なのではあるまいか。
そう考えざるを得ない背景については、最終回で。
トップ写真:ドイツ・ベルリンで行われた恒例の大麻合法化を求めるパレードで、大麻を模したコスチュームを着て大麻禁止に反対する横断幕を掲げる参加者。(2023年8月12日 ドイツ・ベルリン)
出典:Photo by Omer Messinger/Getty Images
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