「禁煙の奔流」には数々の疑問(上)たまにはタバコの話でも その6
Japan In-depth / 2023年11月2日 11時0分
それはさておき、こうした経験をしたために、他人の喫煙によって生じる、いわゆる副流煙を本当に嫌がる人がいることにも、それゆえ禁煙・分煙に踏み切る飲食店が増える一方であることにも違和感は抱いていない。
ではなぜ「数々の疑問」があると言わざるを得ないのか。
ひとつには、タバコの害を声高に強調する人たちの言うことが、いまひとつ説得力に欠けるからである。
前述の喫茶店に話を戻すと、経営者が禁煙に成功したとかで、
「レントゲン撮ったら肺が綺麗になってた」
などとドヤ顔で語ったことがある。しばらく後、レントゲン技師と知り合うことがあったので、喫煙者の肺はレントゲンで判別できるものなのか、と質問したところ、答えは、
「レントゲン(写真)を一目見て異常があったとしたら、それはもう余命何ヶ月という段階ですよ」
というものであった。
喫煙による発がんリスクも、前々からよく言われているが、これも様々な資料を読んでみると、首をかしげたくなるような話がいくつもある。
たとえば、そのリスクを実証した実験というのは、マウスの気管を切開してタバコの煙を吹き込み、異常が起きるかどうかを調べるというものであったのだ。
素人考えだと言われるリスクは覚悟の上で、最初から「タバコは有害」という結論ありきの実験だったのではないか、との疑念を払拭できないのである。
次回は、健康問題を含め、タバコが社会に甚大な損害を与えている、という議論について考えたい。
トップ写真:東京都内に設置された喫煙スポット 出典:Photo by Chris McGrath/Getty Images
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