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「高岡発ニッポン再興」その122 北区の透明性 学校建設に住民や子どもの意見も取り入れる

Japan In-depth / 2023年12月29日 0時0分

「高岡発ニッポン再興」その122 北区の透明性 学校建設に住民や子どもの意見も取り入れる




出町譲(高岡市議会議員・作家)





【まとめ】





・東京都北区、小中一貫校を開校にあたり住民と対話を重ねる「透明性」があった。





・高岡市は一部の人が決めるやり方を貫こうとしている。





・開かれた行政の実現が私の最大の使命。





 





高岡市の高陵小中学校の新校舎建設ですが、学校関係者だけの意見を聞いて基本設計をまとめました。さらにその基本設計を説明したのは、連合自治会の会長ら7人だけでした。前回お伝えしたように、実施設計は今年9月にまとまり、来年4月以降に建設工事が着手されます。住民不在のまま進んでいるのですが、私が2月定例会で質問したからこそ、こうした進捗状況が明らかになりました。不思議なんです。どうしてこんなに隠す必要があるのですかね。





他の自治体ではどうなっているのでしょうか。私はさまざまな自治体に話を聞きましたが、どこも住民との対話姿勢を打ち出しています。例えば、東京都北区です。こちらは、令和6年度に小学校2校と中学校1校を統合し、小中一貫校を開校します。高陵小中学校と同じですね。私は担当者に話を聞きましたが、北区では初めての一貫校だけに、時間をかけって丁寧に住民に説明したといいます。





まずはアンケート調査です。児童・生徒、さらに教職員・保護者などを対象に実施しました。「新しい学校で中学生のおにいさん、おねえさんとどんなことをしたいですか」という質問に対し、小学生では「一緒に給食を食べたい」という回答が一番でした。





こうしたアンケートを踏まえて、平成30年秋に4回ワークショップを開催しました。それぞれの学校のPTA、教職員、地域の自治会の代表ら検討委員会は27人で構成されています。教室の配置や整備コンセプト等をまとめるのが狙いです。





検討会の第1回では、「普通教室はすべてグランドに面して、南向きが良い」などの意見が出ました。第2回は第1回目の意見をもとに、当局は平面図で、2つの案を提示しました。参加者からは「今ある樹木は可能な限り残したい」「渡り廊下はできる限り広くしてほしい」などの声がありました。それぞれのワークショップは2、3時間かけました。また、先進事例の小中一貫校にも視察。4回のワークショップを終え、平成30年12月13日に、住民を集めた報告会を開催しました。





さらに、小学生や中学生が参加するワークショップも3回開きました。子どもたちの声も取り入れたのです。基本設計に関して、学校関係者だけの意見を聞いてまとめた高岡市とはまったく違いますね。各ワークショップの議論の中身などは「改築レター」というチラシに記載され、地域や保護者等に配られています。





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