【ファクトチェック】 「岸田首相と馳知事は地震翌日に自衛隊派遣することを決定」→誤り
Japan In-depth / 2024年2月4日 19時0分
Japan In-depth編集部
【ファクトチェック】
「岸田首相と馳知事は地震翌日に自衛隊派遣することを決定」→誤り
1月20日、X(旧Twitter)に以下の投稿がなされた。
https://twitter.com/D9bf0NRDYrL21Ba/status/1748830409637626243
(X:旧Twitterの埋め込み機能を使っています)
投稿されてから2月4日までに136.9万回表示され、5258いいね!が付き、2209回リポストされている。
この投稿のファクトチェックを行った。
■ 検証
令和6年1月1日、16:10頃、石川県能登地方を震源とする最大震度7(M7.6、深さ約16km)の地震が発生した。
まず、石川県馳浩知事が発災の翌日、すなわち1月2日に自衛隊派遣を決定した、との言説をチェックする。
防衛省によれば、同日の16:45に、馳浩石川県知事から陸上自衛隊第10師団長(守山)に対して災害派遣要請があり、同時刻に受理した、との報告がある。つまり、馳知事は地震が発生したおよそ35分後に自衛隊の派遣要請を行っており、馳知事が「翌日に自衛隊派遣することを決定した」という投稿は誤りであることがわかる。
次に、岸田首相が1月2日に自衛隊派遣を決定した、との言説をチェックする。
同日19:02に行われた官房長官記者会見にて、NHK記者が自衛隊の災害派遣要請有無について質問したところ、林芳正官房長官は当初、「現時点で知事からの災害派遣要請は受けておりませんが、自衛隊については自主派遣で活動しているものと承知している」と回答した。その後記者会見の最後で、「知事から自衛隊に対し派遣要請が行われた」と述べ、前言を訂正、馳知事が自衛隊の災害派遣を要請したことを認めたが、岸田首相が自衛隊の派遣を要請したかどうかについては言及しなかった。
▲写真 林芳正官房長官、首相官邸にて(2024年1月1日) 出典:首相官邸
また同日23:35に行われた総理会見で岸田文雄首相は、「自衛隊機で防災担当副大臣以下の内閣府調査チーム、金沢に到着をいたしました」と発表、かつ「自衛隊の災害派遣、警察の広域緊急援助隊の派遣、消防の緊急消防援助隊の派遣については、道路が寸断されているなど困難を極めているところですが、建物の倒壊などによる被害者は一刻も早く救出する必要があり、全ての手段を尽くして、現地に可及的速やかに入るよう指示をしたところです」と述べている。ここでも首相自身が防衛省・自衛隊に災害派遣要請をしたとの発言はなかった。
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