コタツ記事量産のスポーツ紙、自分で自分の首絞める
Japan In-depth / 2024年3月7日 18時0分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
【まとめ】
・元スポーツ紙の社長が、「コタツ記事」を量産する古巣を批判。
・ワイドショーや著名人のSNSだけを元にしており、報道とは呼べないと批判。
・スポーツ紙(その親会社である新聞含め)が、本来の存在意義を取り戻すラストチャンスだ。
週刊文春に面白い記事が載っていたのですぐ目にとまった。
題して、三浦基裕「スポーツ紙のコタツ記事が恥ずかしすぎる」|松本問題「私はこう考える」(2月28日)だ。(週刊文春電子版だと「初回登録は初月300円でこの続きが読めます」と書いてあるが、なぜかYahoo!ニュースの文春オンラインだと全文読める)。三浦氏とは、2011年まで日刊スポーツ新聞社の社長を務めた方だという。
古巣の日刊スポーツの松本人志氏に関する記事を「コタツ記事」として痛烈に批判したのだ。
コタツ記事とは、SNS上の情報やテレビ番組の内容だけを元に書かれた記事をいう。コタツの中にいても書くことができる程度の中身のない記事、と揶揄する表現だ。
自分が社長だった会社の事を批判するのだからよほど腹に据えかねたのか、厳しい言葉が並ぶ。
三浦氏は、松本人志氏の報道に関してスポーツ各紙に膨大な量の関連記事をアップしていることに触れ、「そのほとんどが報道と呼べる代物ではありません」とバッサリ。テレビのワイドショーを見ただけで書いた記事ばかりである事を批判した。
さらに、「他媒体や著名人のSNSからの『パクリ記事』になっており、「もはや報道機関とは呼べません」と断言した。
PV数を増やすために現場は上から指示されているのかも知れないが、最近のコタツ記事の多さは目に余る。
そもそもワイドショーの一部や、芸能人のSNSの情報をそのまま記事にしているウェブメディアは無数にある。さらにその記事を転載しているメディアまである。もう無法状態といっていい。
こうした手法は実はテレビのワイドショーも同じだ。もう何年も前から朝のワイドショーは朝刊各紙をボードに貼り付け、スタジオでアナウンサーが棒線を引っ張った箇所を読み、コメンテーターがそれについてあーでもないこーでもないと、毒にも薬にもならないような話をするのが常になっている。その当時から新聞の著作権はどうなっているんだ、という声は一部にあったものの、新聞各紙も取り上げてくれるならまあいいか、と思ったかどうかは知らないが、テレビ局を訴えたという話はついぞ聞いたことがない。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
松本人志「ミヤネ屋報道」に他局社長が異例の苦言…カギを握る性加害告発A子さん出廷の有無
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月22日 9時26分
-
松本人志vs文春〝場外戦〟でA子さん不倫疑惑調査の「謎」
東スポWEB / 2024年7月19日 5時30分
-
松本人志と文春の“不可解な場外戦”…告発A子さん&知人弁護士の不倫疑惑と、出廷妨害の行方
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月17日 9時26分
-
週刊文春 松本人志の代理人弁護士の説明に反論「田代氏の説明には、事実誤認や曲解が含まれています」
スポニチアネックス / 2024年7月11日 19時59分
-
渡邊センス 松本人志への女性上納報道否定の記事「1番組でもいいので取り上げて」
東スポWEB / 2024年7月10日 15時21分
ランキング
-
1東海道新幹線の復旧遅れ 「衝突した保守車両、破損ひどく」
毎日新聞 / 2024年7月22日 20時54分
-
2「妨害するつもりはなかった」“ひょっこり”運転の男 初公判で起訴内容を否認
チバテレ+プラス / 2024年7月22日 18時15分
-
3立民・野田氏、代表選出馬に慎重=「保守系」望ましい
時事通信 / 2024年7月22日 16時19分
-
4バイデン大統領はなぜ選挙から撤退したのか 高齢と認知の違い
Japan In-depth / 2024年7月22日 9時28分
-
5【東海道新幹線】JR東海「きょう中の運転再開は厳しい」 一部列車を除き“終日運転取り止め”を発表 名古屋~浜松で運転見合わせ続く
CBCテレビ / 2024年7月22日 20時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください