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全米初、マンハッタンに「渋滞税」導入

Japan In-depth / 2024年5月5日 17時4分

せっかちなニューヨーカーは、地下鉄で数駅、タクシーでちょっと、という程度の距離ならば、普通に歩く。加えて今は自転車がブームだ。マンハッタンの中心部は東京で言えば、新宿区と渋谷区を合わせたくらいの面積に過ぎない。なので、健康も兼ねて歩くという選択をする人は昔からかなりいて、実は私もその一人だ。





しかし「ニューヨークに住んでいるのは、健康な若者ばかりではない」という、高齢者からの意見もある。地下鉄の利用を積極的に促されても、エレベーター、エスカレーターが毎日のように故障するので、運行に信用が置けず、結果、車通勤以外の選択肢はないと、いう意見にはもっともだ、と思うしかない。





日本と違い、NYの地下鉄など公共交通機関は、通勤ラッシュ時でもしょっちゅう止まり、時には30分近く止まったまま、ということも「普通」である。私自身、子供を地下鉄の遅延が原因で何回遅刻させたことであろう。





話は、交通渋滞に戻るが、世界中の渋滞状況をレポートしているサイト「Tomtom」によれば、昨年、2023年のニューヨーク中心部での車の平均スピードは19kmだった、とのことである。









▲写真 市内でも最悪の渋滞ポイントの一つ、と悪名高い、59丁目の「クイーンズボロ・ブリッジ」出口の渋滞 Ⓒ柏原雅弘





マンハッタンで10km進むのにかかった平均時間は24分、渋滞のなかで人びとが過ごした時間は一人1年で108時間ということで、ニューヨークに限ったことではないが、渋滞によって被る時間的、経済的損失も多大なようだ。





ちなみに、上記サイトによれば、世界で一番渋滞が激しいとされる都市はロンドンである。





そのロンドン、実は20年も前の2003年に渋滞税をすでに導入しているのだ。なのに・・・・





現在、ロンドンでは中心部を車で10km進むのにかかる時間は、平均36分、平均時速は15kmで、世界最悪という。それでも、2007年のリポートによれば、渋滞税導入前と比べると有料区域内に入る車は30%減少したという。





ロンドン以下の「渋滞ランキング」は、アイルランドのダブリン、トロント、ミラノ、と続き、現在のニューヨークの渋滞ランキングは世界第20位であるとのことだった。





「全米最悪」と言われつつも、世界には上がある。





そして、日本でこれを読んでいるみなさんも、これを海の向こうの出来事と見てはいけない。





サイトのデーターによれば、「全米最悪の渋滞都市ニューヨーク(世界ランキング20位)」を抜いて「渋滞都市世界ランキング14位」にランク付けされているのは、なんと札幌市であった。





ならば、日本も、渋滞税導入を検討してみるべきか?





日本では、検討しただけでたいへんな反発を食らいそうだ。





参考サイト:

TomTom
https://www.tomtom.com/traffic-index/ranking/





2027年のイギリス政府のレポートアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140122090211/http://www.tfl.gov.uk/assets/downloads/fifth-annual-impacts-monitoring-report-2007-07-07.pdf





トップ写真:ニューヨーク市警の交通警察官 Ⓒ柏原雅弘




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