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離脱した元ミャンマー国軍大尉の葛藤 軍からの離脱を呼びかけるYouTubeチャンネル

Japan In-depth / 2024年5月25日 19時0分

自身のチャンネルについて、テッ・ミャッさんは「まずなぜ、国軍から離れるべきなのか?国軍がどのように市井のミャンマー人を抑圧し殺害するのかという情報を共有するように努めています。そして、その後は国軍の一員として、市民への抑圧や殺戮に加わりたくないのであれば、どのようにして私たちとコンタクトを取ればよいかを伝えます」と話す。





「自国民を傷つけたくないという強い意志を持った人(兵士)たちを支援する」ために、Facebookメッセンジャー、Signal(シグナル)、WhatsApp(ワッツアップメッセンジャー)など、あらゆるチャンネルを用意し、彼らからの連絡を待つ。





大通りから外れた表札のない民家に設けられたスタジオは照明もあり、テレビ局のスタジオを思わせた。忙しく動き回るスタッフたちは皆、元国軍の兵士たちだという。ここのスタジオ兼事務所だけで15〜20人の元兵士たちが働いている。メソトだけでも、約1000人の元国軍兵士たちがいるという。





ただ、上官の命令に従っただけとはいえ、クーデターに加担し、時に一般のミャンマー市民に銃を向けた兵士たちを民主派勢力側は何のわだかまりも持たず受け入れることができるのだろうか?23日、参議院議員会館の講堂で開かれた「ミャンマーの平和と真の連邦制樹立をめざす院内集会」で講演した挙国一致政府(NUG)のゾーウェーソー保健・教育相に問うと、





「彼らは英雄だ。彼らは離脱して我々の側についてくれた」と歓迎する旨を示した。同相によると約2万人の元兵士や警察官が民主派勢力側につき、中には国軍との戦いに身を投じる者もいるという。





とはいえ、国軍の力はまだまだ強力だ。空爆やドローンを利用した攻撃による市民の犠牲も絶えない。タイ国境のメソトに接し、東西経済回廊のルート上にあるミヤワディは先月4月に一度は民主派勢力が制圧を宣言するも、再び国軍に奪還されている。





ミャンマー国軍との戦いが長引いた場合はどうするのかとの質問に、テッ・ミャッさん「民衆化のための革命が成就するか否かに関わらず、勝利するまで戦う覚悟です。希望は絶対にある」と力強く答えた。





トップ写真:ミャンマー・タイ国境にかかる第1友好橋下で、タイ王国陸軍は装甲車を並べ警戒にあたっていた(4月28日、タイ北西部メソトにて、本田路晴撮影)




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