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コミュニティの、コミュニティによる、コミュニティのための蒸溜所 ~社会還元型ビジネスモデルを推進するスコッチウイスキー蒸溜所~ その1

Japan In-depth / 2024年7月22日 18時0分

2度のクラウドファンディングを経て、メンバーの居住地別内訳は、2022年末の時点で周辺地域の住民が28%、スコットランドの他の地域の住民が44%、英国の他の地域の住民が16%、海外居住者が12%となっている。





地元コミュニティへの貢献を使命に掲げるグレンウィヴィスを周辺地域の人々が支援するのは納得のいくことだ。だが、その恩恵を直接受けることのない地域や海外からも多くの投資者を惹きつけたのは何故なのだろうか。





■ 金銭的リターン以上の魅力





「メンバーが投資した理由は千差万別です。単に純粋な投資機会と見なした人もいるでしょうし、特典に惹かれた人もいるでしょう。ですが、多くの蒸溜所が大手グループに所有されているなかで、メンバーとして意思決定に参加できる蒸溜所というのは、ウイスキー愛好家にとって非常に新鮮で魅力的なコンセプトだと思います」と語るのは、今年6月中旬に新蒸溜所長に就任したクレイグ・マクリッチー氏。





彼は、マッケンジー氏がグレンウィヴィスを立ち上げた2015年に入社した従業員第1号で、セールス部門から製造部門を経て現職に至る。つまり、グレンウィヴィスを創成期から知り尽くしている人物なのだ。









▲写真 蒸溜所長のクレイグ・マクリッチー氏:筆者撮影





「つい先日、ピーテッドバージョンを造ることが決まったのですが、この件でもメンバーに直接意見を求めました。こんなことは他では考えられないでしょ?」と話すマクリッチー氏の表情には熱い情熱が感じられる。





「海外では31か国からの投資者があり、その多くは米国やドイツ、日本などウイスキー文化が定着している国に住む人々でした。このような国々のウイスキー愛好家は、熟成年数や銘柄の知名度ばかりにこだわるのではなく、新興ウイスキー蒸溜所にも興味を持っており、そのメリットを理解しています。だから、ハイランド地方の新興蒸溜所のメンバーとなって運営に参加し、今後の発展を支援するというのは、金銭的リターンや特典以上の魅力があるのだと思います」とマクリッチー氏は説明する。





グレンウィヴィスにとってのコミュニティとは、周辺地域コミュニティだけでなく、メンバーのコミュニティという意味なのだ。





●グレンウィビス蒸溜所のHP:https://glenwyvis.com 





(その2に続く。全2回)





トップ写真:グレンウィヴィス蒸溜所 提供:グレンウィヴィス蒸溜所




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