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「石丸氏2位」が持つ意味とは(上)「選挙の夏」も多種多様 その3

Japan In-depth / 2024年7月25日 18時0分

1982年、広島県安芸高田市生まれ。京都大学経済学部を卒業し、三菱UFJ銀行に入行し、為替アナリストとして米国各地での勤務も経験した。





2020年7月、当時の安芸高田市長が前年の参議院選挙をめぐって、現金を受け取っていたことが発覚し、引責辞任。これを受けて、市長選に当時の副市長が立候補を表明したが、東京で勤務していた石丸氏は、





「無投票で新市長が決まるのは好ましくない」





と考え、急遽、立候補を表明した。そして見事に当選。37歳の新市長が誕生したのである。





その後4年間にわたって、幾度となく議会と対立しながらも任期を全うしたが、その様子が動画サイトを通じて全国のネット民の目に触れることとなり、カリスマ的な人気を博すこととなった。





自身の演説中に居眠りをしていた議員を、恥を知れ、などと一喝したかと思えば、予算執行をめぐって





「市長は統計学をご存じですか」





と迫った議員に対しては、





「私の専門分野ですが……」





とユーモラスに切り返すなど、この人なら日本の政治を変えてくれるかも知れない、などと期待する空気が、ネット空間に広まっていったのである。





こうしたYouTubeの動画を収益化したり、ふるさと納税を大幅に増やすなどの実績も、たしかにあった。





そして、今年7月の任期満了にともなう市長選挙には出馬せず、東京都知事選挙に出馬することを表明したわけだが、メディア関係者も(恥ずかしながら私を含めて)、蓮舫さんを上回る票を獲得するとまでは予測していなかった。これがつまり「ショック」と呼ばれるゆえんである。





そもそも、選挙戦の中盤あたりから、なにやら雲行きが怪しかった。





既成政党とはコネもしがらみもないとして「完全無所属」を謳っていたが、その実、統一教会系の『世界日報』や「TOKYO自民超政経塾」の関係者が陣営に名を連ねていたことが明るみに出たのである。





これを受けて、それまで氏への投票を呼びかけていた著名なインフルエンサーが、





「これは個人的には完全にアウト」





などと掌返しをする一幕もあった。





それでもなんでも、165万票以上を集めたことは争えない事実で、これはやはり(失礼ながら蓮舫さんも含めて)、旧世代の政治家に対する批判票がそこまで多かったのだと考える他はなさそうだ。





つくづくネットの影響力を見せつけられた思いであったが、選挙が終わってみると、今度は多くのネット民が、盛大な掌返しをしたのである。このこともまた、ネット社会の一面なのであろうけれども。





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