日中関係の再考その9 反日は中国の国是か
Japan In-depth / 2024年8月28日 11時0分
こんな帰結の因果関係だというのだ。つまりは中国にとっての反日は国策だともいえるのである。共産党の永遠の独裁支配の根拠でもあるのだ。
この点、当時の北京駐在の長いイギリス人のマーク・オニール記者も香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストに分析を発表していた。「われわれは許さない。だがあなた方のカネは取る」という見出しの日中関係の考察の記事だった。
この記事は「中国共産党が貿易、経済援助、投資、観光などの最有力相手の日本を過去の戦争問題でたたき続けるのは日本を決して贖罪を果たしえない罪人として保っておくという戦略のためだ」「日本がいくら謝罪しても、いくら援助資金を送っても、絶対に十分というふうにはならない」というアジア人外交官らの見解を紹介していた。
オニール記者はそのうえで自分自身の分析を記していた。以下の骨子だった。
・歴史問題での大部分の中国人の意見は間違った情報に基づいている。中国国民は日本側で自国の戦争犯罪に関する映画や本が元兵士や学者、左翼活動家によって膨大に出されていることを知らされていない。
・日本の戦後の歴代首相や天皇は自国の戦時の行動に対し謝罪を表明したが、中国側指導者はあえて認めず、日本側がなお不誠実だと非難する。
・中国がこの日本糾弾をなお続ける最大の理由は、この反日政策が大成功であることだ。日本を間断なく攻撃しても、中国側になんの不利な結果もないのだ。日本の企業は依然、投資を続け、観光客は訪中を続け、政府は援助資金を提供し続けてきた。
だから中国にとってこれほど便利な外交戦略はなかったというのである。ということは、日本側はいくら友好の言動をとって、中国側の同様の対応を願っても、それは無理だという悲しい真実を認識すべきだということだろう。
(その10につづく。その1,その2,その3,その4,その5,その6,その7,その8)
トップ写真:南京大虐殺国家追悼記念式典に参加する中国国民と武装警察(中国江蘇省南京市 2016年12月13日)
出典:Photo by Getty Images
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