【自民党総裁選挙】1 茂木敏充氏「政策分析」と「人事評価」
Japan In-depth / 2024年9月17日 10時29分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
【まとめ】
・茂木敏充氏は、東京一極集中解消と増税ゼロを掲げて総裁選に出馬。
・経済再生やDX化などを明確に打ち出すが、ハローワーク改革が難点。
・人事評価では、質問に即座に回答でき、知能が高く、優秀さ故に他人に厳しい人物。
超絶有能な抜群の切れ者は日本のリーダーになれるか。
旧茂木派の領袖である茂木さん。自民党の要職も歴任している政界の大物。しかし、有能すぎるゆえに国民的な人気は高くはなかった。最近は、廃校になった分校・中山間地域育ちのバックグラウンド、youtubeなどにもたくさん出演し、親しみやすさをアピールして少しイメージが変わってきていた。
そんな中、今回「地方の活力アップが私の政治の原点」と語り、政策では、東京一極集中解消と増税ゼロを掲げて総裁選に出馬した。
【出典】茂木さん政策
◆ 茂木敏充氏とは
茂木敏充さん。1955年10月7日生まれの67歳。栃木県足利市出身。足利市立北郷小学校月谷分校に1年生から4年生まで通い、その後、足利市立北郷小学校、北郷中学校、県立足利高校を卒業。塾にも通わず独学で東京大学経済学部に受験し、進学。3年間の丸紅勤務を経て、ハーバード大学ケネディ行政大学院に留学。読売新聞社にて政治部記者として勤務した後、1983年~1991年、マッキンゼーで勤務(HP経歴)。マッキンゼーでは幹部の大前研一さんが代表を務める平成維新の会事務局長に就任したそうだ。1993年、第40回衆議院議員総選挙に日本新党公認で旧栃木2区から出馬し当選。その後、1995年に自民党に入党。衆議院選挙初当選以来、10期連続当選。自民党の政務調査会長・幹事長、IT・沖縄北方担当大臣、経済産業大臣、経済財政政策担当大臣、外務大臣などなどの要職を歴任している。
◆ 茂木氏の政策の特徴
【出典】茂木さんHP
第一に、「日本列島の再改造」、一極集中の解消を明確に掲げている。「日本経済にはまだまだ潜在力があると考えている。地方の活力アップのために、新たな戦略分野である半導体の製造拠点やデータセンター、それに関連するインフラ整備で地方に事業を持っていき、雇用を増やす日本列島の再改造を進め、地方から若手人材が流出することを止める」と語り、日本経済の処方箋を提示している。特に、日本経済の問題点も明確に示している。まず、事業拠点がないから仕事が地方に生まれないこと、次に、「知の一極集中」という東京への過度の集中と日本経済の問題を指摘している。流石である。
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