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トランプ氏暗殺未遂と民主党側の攻撃言語

Japan In-depth / 2024年9月18日 18時0分

トランプ氏暗殺未遂と民主党側の攻撃言語


古森義久(ジャーナリスト/麗澤大学特別教授)


「古森義久の内外透視」


【まとめ】


・民主党側のトランプ氏非難の言語が過激になったことへの批判が広まる。


・民主党側は、トランプ氏を「アメリカへの危険」、「ヒトラー」などと呼んでいる。


・ジョンソン下院議長は暗殺未遂事件と民主党側のトランプ氏反対の言辞との因果関係を議会として調査する意向を発表。


 また、だ!(Again!)――アメリカでの再度のトランプ前大統領への暗殺未遂事件についてニューヨークの有力紙の一面にはこんな大見出しが躍った。わずか2ヵ月の間に2度も大統領候補を殺害しようとする犯罪が暴かれたのだ。「法の統治」を誇るはずの超大国でなぜこんな暴力が多発するのか。


この2度目の暗殺未遂ではその原因をめぐり、民主党側のトランプ氏非難の言語があまりに過激になったことへの批判的な議論が広まった。


「トランプはアメリカの敵」「トランプは消してしまえ」というような民主党側の言葉が政治的暴力につながるのではないか、という議論である。


フロリダ州ウェストパームビーチ市の警察当局は連邦捜査局(FBI)とともに、9月16日、同市内のゴルフ場「トランプ・インターナショナル・ゴルフ・クラブ」の至近の茂みでAK47ライフルを持って長時間、隠れていた男をトランプ前大統領の暗殺を図った疑いなどで逮捕した。


トランプ氏がこの日の朝、ゴルフを始めた場所から300-400㍍離れた地点で男の持つ銃の一端を目撃した大統領警護のシークレット・サービス要員が4発ほど銃撃をした。だが男はすぐに逃走し、近くに駐車してあった車を運転して、逃げた。だがまもなくこの車を不審に思い、追跡した地元女性の通報で当局は男を逮捕した。


写真)ラウス容疑者が潜んでいた現場を捜査するFBIの捜査官ら。2024年9月17日 フロリダ州ウェストパームビーチ


出典) Joe Raedle/Getty Images


その後の調べて男はハワイ州在住の民主党支持者、犯罪歴のある58歳、ライアン・ラウス容疑者と判明した。この名前はアメリカ側のテレビなどでは、ラウスではなくルースと発音されている。日本では共同通信あたりの報道で一度、発音を決めると各種メディアが一斉にそれに従う慣習がある。現地の実際の発音から離れていることも多い。具体例では1981年に大統領になったロナルド・レーガン氏を日本のメディアではかなりの期間、「リーガン」と呼んでいた。だが後に訂正の形で「レーガン」に統一された。しかしここでは当面の日本メディアの例に従い、ラウスという発音を使っておこう。


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