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差別は紛争の母である(上) 「開戦の記憶」も語り継ごう その1

Japan In-depth / 2024年12月15日 22時10分

ただ、日本が人種差別撤廃を求めて、最終的に戦争に踏み切ったわけではないことも、また事実である。





第一次世界大戦の処理について話し合うヴェルサイユ会議において、国際連盟の創設が議題に上った際、日本は連盟参加の条件として「人種差別の撤廃」を綱領として掲げることを要求していた。





しかし、有色人種の移民が大挙流入してくることを怖れたオーストラリアや、かの国を含む英連邦の盟主である英国が反対に回った。





私は複数の著作で述べているが、後になって国際連盟から脱退し、孤立する道を選ぶくらいだったら、いっそ事時にテーブルをひっくり返してしまえばよかったのではないか。





しかし現実には、日本は中国大陸で得ていた権益を米英が保障することを見返りに、前述の要求を取り下げて国際連盟に加入したのである。





こうしたことを受けて、昭和天皇もその回想録の中で、戦争の遠因として人種差別があったことを示唆しているが、このあたりの評価はまことに難しい。





次回、もう少し掘り下げて見ることにしよう。





(その2に続く。)





トップ写真:真珠湾で日本軍の奇襲攻撃を受けたアメリカの軍艦 出典:Photo by MPI/Getty Images




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