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北朝鮮「終わりの始まり」か(下)【2025年を占う!】朝鮮半島情勢

Japan In-depth / 2024年12月24日 15時48分

「脱走し投降した者には、焼き肉とわかめスープとキムチを添えた米飯を提供する」


 という内容で、これが実際に効果を上げているのだとか。


 問題は北朝鮮側が受け取った見返りだが、これはどうやら、給与のピンハネにとどまらないらしい。余談だが、ピンとは1の符丁で、一割を中抜きするからピンハネと呼ぶ。全額持って行くのはなんと呼べばよいのだろうか。


 


 話を戻して、ロシアから北朝鮮に対して Su(スホーイ)27,ミグ29が計100基肄城供与される見通しであると、またまた米韓の情報筋が明らかにした。北朝鮮の空軍は(陸海軍も同様だが)、数は多いものの骨董品揃いで、1950年代、60年代に実用化された戦闘機が、今も現役にとどまっている。


 前述の、Su27やミグ29戦闘機は、これらに比べればはるかに新しいが、それでもロシアでは退役間近で、ウクライナにおける実戦にはほとんど投入されていない。


 他にも核開発に関わる技術供与や、防空スシステムの近代化などが、ロシアからもたらされている。


 


 私が気になるのは、北朝鮮の高級軍人たちが、部下の兵士たちを「消耗品」「ロシア兵の弾よけ」として用い、見返りに軍事技術の提供を得ていることを、どう受け取っているのか、という点だ。もちろん個人差はあるだろうが、兵士や家族の怨念を共有し、金王朝を敵視するようになる者が現れないとは言い切れまい。


 


 さらに、米国のトランプ政権がいよいよ正式に発足して、公約通りロシア・ウクライナ双方に停戦を強く呼びかけたら、どうなるか。


 具体的な条件にもよるが、ひとまず停戦となる可能性はまずまず高いので、その場合「包括的戦略パートナーシップ」など宙に浮いてしまう。これもこれで、北朝鮮人民軍の上層部にとっては、不満しか残らないという結果を招くのではあるまいか。


 


 繰り返し述べるが、2025年のうちに北朝鮮の独裁体制が崩壊する蓋然性は、さほど高くはないと思われる。しかしながら、その萌芽はすでに見られるのだ。


トップ写真)ロシアの弾道ミサイルが市の中心部に着弾した後、犬と所持品を運ぶ民間人。(2024年12月20日 ウクライナ・キエフ)


出典)Vlada Liberova/Libkos/Getty Images


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